事務・土木・施設×所長 所長に聞く「仕事のやりがいって?」

“一番のやりがい”は経験を重ねるたびに、
新しいやりがいへと塗り替えられていく

所長

後藤 由成Goto Yoshinari

阪奈高速道路事務所 所長
1989年入社 工学部 土木学科

PROFILE

日本道路公団入社後、「東名高速道路」の維持管理や「名神高速道路」天王山トンネルの拡幅工事に携わる。本社、事務所改良課勤務を経て、2002年、支社保全企画課で、降雨規制基準作成業務にあたる。2005年の民営化前後は、本社広報課で報道担当を務める。2010年四国支社に赴任し、2012年、「高松自動車道」4車線化担当の初代所長に。2015年7月より現職。勤務地を常に1番にすることが目標。

事務系

中村 弘毅Nakamura Koki

管理第一課 2016年入社
文学部 人文学科 地理学専攻

学生時代、自転車サークルで全国を旅行。今も休日はサイクリングやドライブを楽しむ。

土木系

田中 美里Tanaka Misato

改良第二課 2015年入社
工学部 建設工学科

偶然決まったゼミでコンクリートを学ぶうちに、興味が建築から土木に。趣味は映画鑑賞。

施設系

川口 益宏Kawaguchi Masuhiro

施設第二課 兼 第一課 2013年入社
建設科 建築専攻

事務所を見学してNEXCO西日本への興味が。月1回以上、ライブにいくほど音楽が好き。

Talk01

所長 → 若手社員に質問!

「入社動機と
 仕事のやりがい」

関西支社 阪奈高速道路事務所の、
事務・土木・施設の3名の若手社員と後藤所長がフリートーク。
まずは、後藤所長が若手社員に質問。

後藤所長

最初にみんなの入社動機を聞かせてください。まずは、中村君から。

中村

学生時代、交通に興味があり、地理学を専攻していました。自転車で全国を旅するサークルに入って各都道府県の道路を走るうちに「道」に対する興味がわき、NEXCO西日本に応募。入社を決めた理由は、人事の方々から感じた会社の雰囲気でしょうか。品があってかっこいいと思ったのが大きかったです。

田中

私はもともと建築をやりたいと思っていたのですが、大学で土木を学ぶうちにどんどん土木が好きになって。大きな構造物ってかっこいい!と。その中で「道路」は、普段車で走っていても誰も気に留めない存在。でも、ちゃんと走れるように誰かが保守してくれている。そういう、見えないところで頑張っている縁の下の力持ちに惹かれました。NEXCO西日本を受けたのは、先輩が「いい会社があるよ」とすすめてくれたから。説明会に参加して魅力を感じ、第一志望で入社しました。

川口

地元高知県の高速道路管理事務所での見学会が、興味を持ったきっかけです。防災対策室や車両を見て、グッときました。高知県は、今後起こると予想される南海地震や津波に対する意識が高いのですが、そうした災害時に高速道路が果たす役割は大きい。今、高速道路の整備が進んでいるので、ぜひ、それにかかわり、地域に貢献したいと思いました。

後藤所長

すごいね、みんな!頼もしいなぁ。では、入社してこれまで何にやりがいを感じたか聞かせてください。

中村

配属されてすぐ、高速道路の高架下に、行政が設置するグラウンドゴルフ場の整備に携わったことです。工事の計画や設計など、相手方との総合窓口になったのですが、知識がないため道路の安全を検討するのに数ヶ月かかってしまいました。それでも、なんとか予定の工期内に完成し、地域の方が利用されているのを見たとき、やりがいを感じました。

後藤所長

すごくいい経験になったね。地域との信頼関係を大切にしながら、高架下の有効活用事案を進める。これはなかなか難しいからね。

中村

高架下が変わっていく様子を、最初から最後まで見届けることができて、充実感がありました。

後藤所長

僕もそうなんだけど、「あの体験があったから今日がある」という仕事が、人生の中には必ずある。それをできるだけ早く、みんなに体験させてあげたいと思っているよ。川口君はどうかな?

川口

一番印象に残っているのは、前任地の香川高速道路事務所で、機械室の新設工事を担当したときのことです。建築物は目に見て分かるものなので、建物を見るたびに「あの工事担当したの、自分なんだ!」と思えるのがうれしくて。工事中は不確定なことがいろいろあって調整が大変でしたが、今思えば、その大変さも仕事のやりがいの一つだったんだな、と。

後藤所長

人との話し合いが、人を成長させるからね。他にも何かあるんじゃないかな?

川口

サービスエリアなどの休憩施設の修繕やインターチェンジで料金収受する社員用の安全通路を補修したとき、スタッフの方々に「ありがとう」と言われるのもうれしいですね。施設職は、建築や電気、機械、通信などすべてを担当するので、プロフェッショナルであるグループ会社の方からいろいろな設備の改良提案を多くいただきます。より良いものとするため、できるだけ早く対応しようと心掛け、その結果としてお客さまや共に働くグループ会社の皆さんに喜んでもらえるとやっぱりうれしいです。

後藤所長

いいところに気がついたね。高速道路を利用するお客さまの満足度(CS:Customer Satisfaction)を高めるのも大切だけれど、そのお客さまにサービスを提供する従業員の満足(ES:Employee Satisfaction)も大切。従業員が満足してこそ、いいサービスができるからね。施設保全は、一番ESを実践できるところかもしれないね。仕様書通りにやることだけでなくて、そこに意見を加え、改良を加え、っていうのがね、プロとしてのやりがいであり仕事だと思います。

川口

そうできるよう、がんばります!

後藤所長

川口君はそういう気配りができるから良いね。野球大会のとき、ピッチャーを務める川口君は、私が打席に立ったときは、打たせてくれるしね(笑)。田中さん、今の仕事はどうですか?

田中

今、世界最長のトラス橋「関西国際空港連絡橋」の塗替塗装工事を担当していて、とてもやりがいを感じています。この橋は、延長3.75㎞もあるんです!

後藤所長

正しくは“道路・鉄道併用橋でトラス部分は併用橋としては世界最大級の長大橋”かな(笑)。
(「関西国際空港連絡橋」は、空港島と対岸のりんくうタウンを結ぶトラス橋で、上段が道路、下段が鉄道。2009年にNEXCO西日本が新関西国際空港株式会社から引き継ぎ、管理を行っています。)

田中

私の今の上司は本州四国連絡高速道路株式会社(JB本四高速)からの出向者で橋梁のプロだと聞いています。

後藤所長

JB本四高速のJBは”Japan Bridge”の略。経営理念で橋梁技術のフロントランナーを掲げておられる会社で、一緒に力を合わせることで、よりよいメンテナンスができると思っています。大変だと感じているところは?

田中

通常の陸上の橋梁工事は、警察や自治体、土地の所有者の方と協議をしますが、鉄道が通っている海の上のこの橋の場合は、協議する相手が鉄道会社だけでなく海上保安庁!しかも、これまでやったことのないトラス橋なので、戸惑うことばかりです。鉄道が通っていることで、終電から始発までの夜間しか施工できない場所もあり、本当に大変ですが、難しい部分は、課長や所長が調整してくれるので、それを学ばせてもらっています。

後藤所長

これはなかなか骨の折れる工事だけれど、ぜひがんばってやりきってほしいと思います。

田中

先日、後藤所長から「実際を見て学んできなさい」と「瀬戸大橋」の視察に行かせていただき、先方の課長さんが、瀬戸大橋のケーブルを吊っている主塔の頂上まで登らせてくださって、詳しく説明してくれました。とても貴重な経験ができたと感じています。

後藤所長

知りたい、学びたいという気持ちがあるなら、出張でもなんでもして世の中の動向や他社の技術を見たらいいと思いますよ。そういうチャンスをできるだけつくってあげたいと思っています。

Talk02

若手社員 → 所長に質問!

「所長が感じる
仕事のやりがいは?」

今度は、若手社員が後藤所長に質問。
仕事に対するやりがいや考え方だけでなく、
人生についての熱い話も!

中村

後藤所長はこれまでどんな仕事に携わってこられたんですか?

後藤所長

入社は1989年で、民営化前の日本道路公団。最初の配属先は東京第一管理局の御殿場管理事務所で、そこで東名高速道路の維持管理を担当したよ。

川口

最初は東名なんですね。

後藤所長

そう。1991年からは、名神高速道路の天王山トンネル区間の拡幅事業を担当。新たにトンネルを掘り、上下線で合計8車線にする大きな工事だった。今の天王山トンネルの下り線(トンネル2本分)は、当時の上下線として1本ずつ使ってたんですよ。ちょうど、みんなが生まれた頃のことかな?

中村

天王山の工事は、大変だったんですか?

後藤所長

私の工事区のテリトリーは大阪府と京都府の府境から京都の長岡京までで、かなり大きな工事区だった。最初の2年間は現場を仕切る先輩(番頭さん)の下にいたので、甘えた気持ちもあったと思う。自分が番頭になって初めて「やらなければ」と自覚が生まれた。スタッフや工事会社さんと一緒に、それこそ寝る間を惜しんでがんばった。最初の大仕事という感じかな。

田中

所長も新入社員の頃は、周りの方からいろいろ学ばれたんですね。

後藤所長

まあ、人生ずっと学ぶことだらけだからね。3場所目の大阪建設局技術第一課でも当時の課長(現グループ会社社長)から学ぶことが多くて。僕はずっと元上司のまねをしていると思います。後に、その元上司が所長を務めた高松工事事務所で「高松自動車道」の四車線化事業担当の所長を拝命したときは縁みたいなものを感じました。いい先輩に出会ったら、そのコピーでいいからまねをすることも大切。そして、それを後輩につないでいく。

田中

尊敬できる先輩のまねをする、ですね。その後はどこに異動されたんですか?

後藤所長

1997年から2年ほど東京の霞ヶ関にある本社の計画調整課にいたんだけど、ここは国と連携し、高速道路に関する情報の取りまとめなどをするような部署。その後、神戸管理事務所に異動し、改良課長になった。初めての役職で楽しかったですよ。業務研究論文をたくさん書いたり、世界最長の桁連結をやったり(勝手に世界最長だと言っていますが)。まあ、いろいろな部署を経験したね。

中村

まだ異動したことがないので、いろいろ経験するのが楽しみです。

後藤所長

地域の方のご意見やお困りごとから学ぶこともたくさんあったよ。地域住民の方から「橋梁のジョイントの振動で、窓が揺れて困る」とご指摘をいただいたことをきっかけに技術を見直し、平坦な舗装を行うためのノウハウやジョイントの据付け方法も勉強した。今ではあたりまえになった延長床版工法にも取り組みました。結果、住民の方に満足していただけただけでなく、市長から感謝状をいただきました。耳の痛いことを言われることもあるけれど、人と向き合うことも大切だよ。

中村

今、まさに人と向き合う仕事をしているので、それを実感しています。相手と話し、納得いただけたときは本当にうれしいです。神戸での仕事が一番印象に残っているんですか?

後藤所長

それがね、“一番のやりがい”というのは、どんどん塗り替えられていくんだよ。入社して、天王山トンネルの仕事をしているときは「これが一番の思い出になるだろう」と思っていたけれど、神戸に行ったら「これが一番かな」と。その後、関西支社の保全企画課で大学教授と連携して高速道路の走行時の降雨規制基準に携わった時は「やっぱりこれだ」と思った。そして、「高松自動車道」の四車線化事業を担当する工事事務所の所長になったときは、「これまでの経験を全部活かせるこの仕事はぴったりだ!」と思った。今だって保全事業と建設事業の両方を担当する阪奈高速道路事務所の業務も自分のキャリアの集大成を活かせる現場だと思ってるよ。

川口

でも、もしやりたくない仕事の担当になったら?

後藤所長

最初は我慢してでも、やっていくうちに、楽しいことがでてくるんではないかな?結果的にはね。それに、誰かがちゃんと見てくれていて、救いの手を差し伸べてくれる。そうして乗り越えていけると思いますよ。助けてくれるのは、社員だけでなく、これまで仕事で関わってきた人たちだったりもする。せっかく出会ったんだから、仕事を抜きにそうした人とのつきあいを大切にして、自分の人生を豊かにしたらいいと思うよ。

川口

人生ってことで、お伺いしますが、結婚して良かったなと思うことは何ですか?

後藤所長

そうですね、よかったことはいっぱいありますが、一番といえば休日に悩みごとを聞いてくれるパートナーができたことかな。そりゃ、仕事をしていれば、いろいろあります。愚痴をこぼしたくなることも。そんなとき、聞いてくれる人がいるというのは大きい。子供たちも成長し、息子は4月から社会人、娘は高校生。家族で過ごすのは、いいものですよ。

田中

どんな話でもできる存在なんですね!

後藤所長

女性の活躍も期待しています。産休・育休取得後も一人でも多くの女性が働き続けられる会社であるよう、微力ながら努力してきたいと思います。

Talk03

若手社員 → 所長に質問!

「これからについて」

川口

所長からみて、NEXCO西日本の魅力ってなんですか?

後藤所長

もちろん、入社したときは、技術者としてこの会社で大きなものを作りたいという気持ちが大きかったけれど、実際のところ、仕事をする中で魅力に気づいたというか、どんどんはまっていった気がしますね。何が魅力かというと、“お客さまのために”を第一に考え、技術力でそれを実現しているところ。日本道路公団時代からのものだけど、高速道路の橋梁はほとんどが上路橋(路面が主構造の上側にある型式)であったり、標識を見やすくするために案内標識用文字フォント(書体)を作ったり。時速100㎞で高速走行されるお客さまの快適と安全のために、技術を結集する会社なんですよ。周遊割引やサービスエリアでの取り組みもそう。お客さまがドライブを楽しめる。そういうところがうちの会社の魅力というか、そんなこだわりに魅了されたんだと思います。もう、みんなも気づいていると思うけど、高速道路サービスって、技術とノウハウの塊のようなものだからね。

中村

これから私たちがめざすべきことって何でしょうか?

後藤所長

まず、外から自社を見るという目を養ってほしいと思います。当社の管轄エリアは主に滋賀から西。名神や建設中の新名神が交通の大動脈なのは間違いないのですが、お客さまの視点はどうか? トラックの運転手さんをはじめ、ドライバーの方々は、全国の高速道路を走っている。東名、新東名は? 首都高は? 東京外環は? 首都圏の交通量の多い道路での渋滞対策や老朽化対策は、やっぱり大変だってことを知っている。しかし、皆さんは、それをあまり意識していませんよね?

中村 田中 川口

(うなずく)

後藤所長

私たちNEXCO西日本が、ユーザーよりも知識のない会社になってしまわないように、ユーザー視点を持ってほしいと思っています。そういうこともあって、田中さんに「瀬戸大橋」の視察に行ってもらったし、今後、みんなにも東京の道路なども見に行ってもらいたいと思っています。当社の社員として、事務・土木・施設のプロとして、アクアラインや東京外環などの様々なケースを見て、どう“つくり”?どう“まもる”?というのを考えてほしい。

田中

ユーザー視点を持つことが大切だということ、分かりました。では、所長がめざす未来ってなんですか?

後藤所長

二つあって、一つは、みんながこの阪奈高速道路事務所で、そしてこの会社で幸せな人生を送ってほしいということ。ソニーの創業者、盛田昭夫さんの言葉に「『死ぬときに「俺はソニーで働けて幸せだった』と思ってもらえることが最大の務め」というのがあるけれど、まさにそんな感じ。私の先輩も同じようなことを言っていたけど、そんな環境をつくりたいと思っています。
もう一つは、自分が勤務するところを常に一番にすること。今なら、この阪奈高速道路事務所を一番に。一緒に仕事をする人でも、お客さまでもいい、「ここが一番」と思ってもらえるようにしたいですね。社員全員に喜んでもらえるような組織にすることで、ひいては世間に対してもそうできるんじゃないかと。ESを追求することで、CSもよくしていくことになるかな?そんな組織になるよう、リーダーシップをとっていきたいと思います。自戒も込めて。

中村 田中 川口

所長、ありがとうございます!私たちもがんばります。