平成29年6月29日
西日本高速道路株式会社
三井住友建設株式会社
NEXCO西日本(大阪市北区、代表取締役社長:石塚 由成)と三井住友建設株式会社(東京都中央区、代表取締役社長:新井 英雄)は、鉄筋やPC鋼材に替わり、腐食しない新材料を緊張材として用いた『非鉄製材料を用いた超高耐久橋梁:Dura-Bridge (Durable Bridge)』の共同研究を平成22年3月より進めてきました。
今回、Dura-Bridgeの研究成果を応用し、超高耐久床版(Dura-Slab)を開発しました。本技術はDura-Bridgeと同様に鋼材腐食によるコンクリート片はく落などによる第三者被害を防ぐとともに、耐久性の向上により維持管理費用の削減が可能であり、床版取替え工事などに有効です。
今後は、床版取替えなどの更新用部材として、飛来塩分や凍結防止剤散布による鋼材の腐食環境が厳しい本線構造物への適用を目指します。
高速道路橋は、経過年数に伴う老朽化だけでなく交通量と車両総重量の増加、凍結防止剤の散布や沿岸部での塩害などによる劣化が進行しています。今回、高速道路リニューアルプロジェクトにおける鉄筋コンクリート床版の取替え工事への適用を目指し、これまでの鉄筋やPC鋼材などの鋼部材を一切用いない超高耐久橋梁(Dura-Bridge)での研究成果を応用した、超高耐久のプレキャスト床版を開発しました。
高速道路リニューアルプロジェクトへの適用を目的として、実物大の床版切り出しモデルに対する輪荷重走行試験を実施した結果、従来の鉄筋やPC鋼材を用いたPC床版と同等の疲労耐久性を有することを確認しました。
様々な構造検討や輪荷重走行実験により、実橋へ適用するのに十分な強度と疲労耐久性を有することを確認しました。今後、高速道路リニューアルプロジェクトにおいて、高い耐久性が望まれる箇所への適用を検討していきます。