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ニュースリリース

トイレの新しい清掃方法の開発について
― 環境に優しいナノバブル水で効率的な清掃作業とお客さまの快適も確保 ―

平成21年7月6日
西日本高速道路株式会社中国支社
西日本高速道路メンテナンス中国(株)
NEXCO西日本中国支社(広島市安佐南区、支社長:早川和利)と西日本高速道路メンテナンス中国株式会社(広島市東区、社長:山崎壽重(とししげ)、以下「NEXCOメンテナンス中国」)は、サービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)でのトイレ清掃作業において、お客さまへのご迷惑を最小限に留めた効果的な清掃方法の開発に取り組んでまいりました。このたび、福山SAなどで「ナノバブル水」を活用したトイレ清掃方法を試行し、以下のとおり有効性を確認しましたのでお知らせいたします。今後、同支社管内のトイレ清掃作業を同方法に移行してまいります。

1.確認できた利点

トイレの床面清掃においてナノバブル水を使用することにより
  1. 従来の洗剤を使用した水洗いに比べ、軽装備で作業も短時間で出来ます。
  2. 使用水量が大幅に削減され、洗剤を使わないので環境負荷を低減出来ます。
  3. 床面の乾燥時間が短く、お客さまの足元が滑らず、汚れる心配がありません。(安全・快適)
トイレの洗浄水としてナノバブル水を使用することにより
  1. 便器に付着する尿石の凝固が抑制されるため、清掃作業が効率化されます。
  2. ナノバブル水の効果により尿石の付着量も減り、匂いも抑制されます。

2.ナノバブル水とは

ナノバブルの大きさ
ナノバブルの大きさ
工業製品等の洗浄等をはじめ様々な分野への活用が期待されている大きさ1万分/1mm以下の極小の気泡を含む水で、様々な生成方式があります。
本試行で使用したナノバブル水は、株式会社協和機設(広島県福山市代表取締役社長 辻 秀泰)の機材を使用し、水と空気に圧力をかけて高速回転・攪拌させて精製されたものです。気泡はマイナス電位を帯びているため、汚れなどのプラスのものに付着しやすい特性をもっており、様々な汚れを浮上分離させることにより洗浄が可能となります。また、精製3ヵ月後においても精製時に発生したナノバブルの80%以上が残存していることが確認されています。
なお、NEXCOメンテナンス中国は、株式会社協和機設と、建物施設清掃にナノバブル水を活用する共同特許を申請中です。

3.清掃方法の改善比較

トイレの床面清掃

  • 従来のトイレ床面清掃は、洗剤と水を使用しながら洗浄機械を使用して清掃しており、次のような課題がありました。
  1. 機械を使用するため、準備・清掃に時間を要する。
  2. ウェット清掃(水洗い)により、床面の乾燥に時間を要する。
  3. 作業時間が長いため、部分的にお客さまの使用を制限する時間が長くなる。
写真1 ハンドブラシで水洗い
写真1 ハンドブラシで
水洗い
写真2 清掃機を使用してブラッシングと同時に洗浄水をバキューム吸引
写真2 清掃機を使用して
ブラッシングと同時に
洗浄水をバキューム吸引

【従来の清掃方法】

標準的な規模のトイレでの清掃時間所要時間 2人で

SA:約25分/PA:約13分

  • 新たなナノバブル水を用いた効率的な清掃
ナノバブル水を噴霧器で散布後、糸モップにて拭き取り
  1. ドライ清掃(噴霧式)により、床面の乾燥時間が短縮できる。
  2. 清掃直後でもお客さまの足元が滑らず、汚れない。
  3. 原則、洗剤を使用しないため環境負荷の低減が可能になる。
写真3 ナノバブル水を噴霧器で噴霧
写真3 ナノバブル水を
噴霧器で噴霧
写真4 糸モップでナノバブル水を拭き取り
写真4 糸モップでナノバ
ブル水を拭き取り

【ナノバブル水を用いた
試行清掃】

標準的な規模のトイレでの清掃時間所要時間 1人で

SA:約15分/PA:約8分

注記)
清掃効果の程度に関しては、専門業者による特別清掃実施直後の床面明度を基準として、それと同等の明度であることを確認することで、同等の清掃状況であることを確認しながら試行しました。
  • 効果の比較
  1. SA:約25分⇒約15分
    PA:約13分⇒約8分(5~10分短縮)
    お客さまの使用を制限する作業時間比較 床清掃時間
  2. 節水量 SA:約500L/回⇒約5L/回、PA:約200L/回⇒約2L/回(約100分の1の使用量)
  3. 環境負荷の低減(洗剤使用量の低減) SA:約9L/年⇒0L/年(基本的に使用しない)

4.今後の展開

平成21年度、中国支社管内の主要な休憩施設にて、ナノバブル水を使った効率的な清掃を実施します。