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ニュースリリース

『キャビテーション清掃車』の導入について
― 世界初のトンネル照明灯具清掃技術 ―

平成20年7月28日
西日本高速道路株式会社

 NEXCO西日本(大阪市北区、代表取締役会長CEO:石田 孝)は、洗浄水の中のごく微小な気泡が物体に接触して、気体から液体に戻る時に大きな衝撃波を発生する現象(キャビテーション現象)を活用したキャビテーション清掃車(高速清掃装置)を世界で初めて導入いたします。
 このキャビテーション清掃車は、トンネル照明灯具清掃など高速道路上での清掃作業の省力化と渋滞や事故の要因となる車線規制の廃止を目的として、NEXCO西日本(株)、NEXCO中日本(株)、NEXCO東日本(株)及び(株)高速道路総合技術研究所等で、4年間にわたり共同開発してきたものです。
 従来、トンネル照明灯具は、洗浄水とブラシを用いて清掃しておりましたが、今後は、キャビテーション現象を活用した洗浄水の噴射のみで清掃を行うことで、短時間で従来と同等以上の清掃効果を得ることができます。また、このキャビテーション清掃車は、GPS連動の自動制御機能を備え、洗浄ノズルを照明灯具位置に自動的に照準を定めることができます。
 このキャビテーション清掃車の導入により、時速50km以上の走行を確保した清掃作業が可能となるため、トンネル照明灯具清掃に関わる車線規制がなくなります。これによって、作業時間が削減(NEXCO西日本が管理するトンネル上下別で815箇所、延べ710kmを対象とする試算値で、灯具清掃時間が従来年間約1,100時間に対して、今後年間約50時間となり、年間約1,050時間(95%)の削減、年間約6千万円の維持作業コストの削減)され、安全・安心で快適な走行環境の確保が実現します。さらに、少量の水の使用で清掃が可能であり、洗剤も使用しないことから、地球環境にやさしい清掃作業が実現します。
 このキャビテーション清掃車は、新たな分野への展開や他道路においても活用可能と考えることから、引き続き開発技術の適用拡大、応用研究を進めて参ります。
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