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ニュースリリース

令和2年7月豪雨に伴う高速道路の被災状況とNEXCO西日本の取り組み

令和2年7月29日
西日本高速道路株式会社

NEXCO西日本(大阪市北区、代表取締役社長:前川秀和)は、今回の令和2年7月豪雨による「高速道路の被災状況」と「NEXCO西日本の取り組み」をとりまとめました。

これまで、被災により通行止めとなった区間を早期に交通確保するため、24時間体制で応急復旧工事を行ってきました。

引き続き、今回被災した箇所の本復旧工事に取り組んでまいります。本復旧工事完了までの間、皆さまにはご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

令和2年7月豪雨の状況

  • 「令和2年7月豪雨」は福岡県、熊本県、鹿児島県、長崎県、佐賀県の5県で「大雨特別警報」が発令されるなど、梅雨前線が長期間停滞し、暖かく湿った空気が流れ込み続けたため、西日本から東日本にかけての広い範囲で記録的な大雨となりました。

高速道路における降雨状況

  • 気象庁によると、観測地点の7月上旬の降水量の総和について、これまで最多であった「平成30年7月豪雨」の記録を超え、今回が最も多い値(降水量の総和:208,308mm、1地点あたり:216.1mm)となりました。
  • 高速道路においても、平成30年7月豪雨の山陽道徳山東ICの最大総雨量578.0mmを超え、九州道南関ICで1,096.5mmを記録しました。

高速道路における降雨状況

高速道路における通行止め状況

  • 西日本高速道路(株)が管理する3,534kmのうち約32%にのぼる18路線の約1,114kmで通行止めとなりました。(平成30年7月豪雨では28路線の約2,299km)

高速道路の通行止め実施区間

通行止め予測の広報

  • 気象予測に基づき、国土交通省・西日本高速道路(株)は、24時間以内に通行止めが想定される区間を、累計24回公表しました。

気象予測による通行止め予測広報の一例

高速道路の主な被災状況

  • 今回の豪雨による主な被災箇所は21箇所にのぼりましたが、すべて応急復旧が完了し、交通確保を完了しています。
  • 被災箇所は、熊本県が12箇所ともっとも多く、次いで大分県が3箇所、鹿児島県が2箇所、佐賀県が1箇所、山口県が1箇所、愛媛県が1箇所、京都府が1箇所となっています。

熊本県、大分県、鹿児島県の主な被災状況

山口県、愛媛県、京都府の主な被災状況

山口県、愛媛県、京都府の主な被災状況

山口県、愛媛県、京都府の主な被災状況

交通運用に関する取り組み

《代替路(無料)措置の実施》

  • 国道210号、219号の被災により、高速道路を代替路として利用できるように代替路(無料)措置を実施しています。

代替路(無料)措置の実施

《危険物積載車両の通行》

危険物積載車両の通行

  • 通常、危険物積載車両の通行が禁止及び制限されている肥後トンネルにおいて、全国の高速道路で初めて、災害時の特例としてエスコート通行方式による通行を実施し、7月6日~7月14日の9日間で、タンクローリー車72台が人吉地域への燃料供給を行いました。

    エスコート通行方式
    石油等を輸送するタンクローリーについて、前後に誘導車を配置(エスコート)するなど通行の安全を確保する場合には、長大トンネル等の通行を可能とする通行方式

《SAPAの緊急開口部等の活用》

①九州道沿線の八代地域の災害復旧及び生活支援(坂本PA、鮎帰BS)

  • 自治体からの要請等に基づき、国道219号沿線の災害復旧及び生活支援を目的に、緊急車両や災害派遣等従事車両等の退出、流入のために緊急開口部を活用しています。

SAPA等の緊急開口部の活用

②人吉・球磨地域の災害復旧活動円滑化(山江SA、人吉球磨スマートIC)

  • 人吉ICにおける渋滞により、緊急車両による救援・復旧活動に支障が生じている状況を踏まえ、緊急車両を対象に、山江SA 緊急開口部を活用しています。
  • 災害派遣等従事車両、ボランティア車両の無料措置について、人吉球磨スマートICの通行を可能とする措置を実施しています。

SAPA等の緊急開口部の活用