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特集3:高速道路の新技術

特集3:高速道路の新技術

赤外線調査トータルサポート
システム(Jシステム)

NETIS※1 登録技術
31※2
所有特許件数
82※2
NEXCO 3 社の共有知財を除く

※1 公共事業等における新技術情報提供システム
※2 2017年12月末時点

新たな技術や研究開発の推進

高速道路の点検から補修に至る業務の高度化、効率化、長期耐久化により、当社グループは高速道路におけるリスクの低減、構造物診断の精度向上、限られた人材の中での最大限の生産性向上などに資する技術開発を進めています。

点検の高度化・効率化を展開するNEXCO西日本の技術開発

■コンクリート壁面高解像度画像撮影システム(Auto CIMA System)

高解像度のデジタルカメラで橋梁床版の下面等を撮影し、撮影画像からひび割れを自動で判別、図化する技術です。近接目視が困難な高橋脚や長大橋であっても、遠方からの撮影で状態を確認することができます。

特 徴

・電動雲台付きのデジタルカメラで自動撮影

・超高精細な展開画像を自動作成

写真:前回画像
前回画像
写真:今回画像
今回画像
写真:ひび割れの進展(赤線部)
ひび割れの進展(赤線部)
写真:Auto CIMA Systemを使った点検の様子
Auto CIMA Systemを使った点検の様子

・0.2mm以上のひび割れを自動検出

・変状の経年変化を定量的に把握

箱桁橋の内部等の狭くなっている箇所は小型ビデオカメラ(Walk CIMA)により対応

■赤外線調査トータルサポートシステム(Jシステム)

コンクリートの浮き・剥離などの変状部分は、健全部分とコンクリートの表面温度が異なります。この温度差を赤外線カメラを用いて感知し、変状箇所を特定するシステムです。

本システムはコンクリート構造物の非破壊検査技術として国からも評価され、今後の点検技術の高度化技術として注目されています。

写真:変状箇所特定のイメージ
変状箇所特定のイメージ

「次世代社会インフラ用ロボット現場検証委員会橋梁維持管理部会」より、「試行的導入に向けた検証を推奨する」と最高位の評価を得ています。またNETISより、「活用促進技術」に指定されました。

腐食しない新材料を用いた超高耐久橋梁にチャレンジ

■劣化を防ぐ橋梁や床版の開発

高速道路橋は、経過年数に伴う老朽化だけでなく様々な要因で劣化していきます。

主な劣化の原因として、橋梁に使われている鉄筋やPC鋼材などの鋼部材の腐食です。そこで、当社は三井住友建設株式会社と共同で鋼部材を一切用いず、腐食しないアラミドFRPロッドや高強度鋼繊維を使用した超高耐久橋梁(Dura-Bridge)や、超高耐久床版(Dura-Slab)を開発しました。

点検が不要なメンテナンスフリーの技術開発にも取り組んでいます。

写真:現行のブレストレストコンクリートからDura-Bridgeの技術

高速道路技術の他事業への展開

■「eQドクターT」によるトンネル覆工点検

「eQドクターT」は、超高解像度のトンネル覆工面撮影技術、覆工面展開図の自動貼り合わせ技術、自動ひび割れ抽出技術により、覆工コンクリートの状況をより高精度に確認するためのトンネル覆工点検システムです。

最高速度100km/hで走行する車両からトンネル覆工を撮影し、撮影した画像から自動でひび割れを抽出してデジタル図面化することが可能です。

この度、西日本旅客鉄道株式会社と「eQドクターT」の技術を活用して、新たな「新幹線用トンネル覆工表面検査システム」を共同開発することになりました。今後も、このような高速道路以外の事業者との連携した取り組みを行い、広く社会に貢献していきます。

写真:トンネル壁面画像の自動ひび割れ抽出状況
トンネル壁面画像の自動ひび割れ抽出状況
写真:eQドクターT(道路トンネル覆工点検車)
eQドクターT(道路トンネル覆工点検車)
写真:撮影の状況(赤外線照明による撮影を行うことで、お客さまの運転への影響はありません)
撮影の状況(赤外線照明による撮影を行うことで、お客さまの運転への影響はありません)

大学との連携によるオープンイノベーションの取り組み

■斜面防災技術の高度化に関する研究開発

無線センサを活用し、あらゆる構造物を常時監視するシステム「newron(NEXCO West Real-time Observation Network)」を、大阪大学と連携して共同開発を行い、実用化を進めています。高速道路上で発生した土砂災害の中で突出して多いのが、降雨による斜面の崩壊です。本システムは設置・撤去・メンテナンスが容易な無線センサで斜面の土中水分や地下水位などをモニタリングするものであり、Iot技術を活用して高速道路構造物の常時監視を可能とするものです。現在、本システムを新名神高速道路(高槻JCT・IC~神戸JCT)に設置し試行しています。

写真:水分計現地設置写真
水分計現地設置写真
(切土や盛土内の土壌水分量を計測して、表層崩壊の発生を検知する)
写真:newron(ニューロン)イメージ図