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海外への事業展開

保有する技術の海外展開

グループの強みを活かし、海外でも事業を展開しています

当社グループは、長年にわたる高速道路の建設・運営管理の経験によって、海外でも展開できる技術やノウハウを保有しています。

インドネシアでは、技術アドバイザーを現地へ派遣し、高速道路の建設や舗装補修の支援をしています。

また、アメリカでは、NEXCO-West USA, Inc. が非破壊検査技術を用いた点検業務を受注しており、2018 年度はワシントン・メトロの地下鉄トンネル点検を実施し、高評価を受けました。

海外での事業展開を通じ、その経験を国内の道路事業にフィードバックすることをめざしています。

写真:舗装損傷調査会議(インドネシア)

舗装損傷調査会議(インドネシア)

写真:地下鉄トンネル点検(アメリカ)

地下鉄トンネル点検(アメリカ)

米国での橋梁非破壊点検事業

米国に子会社を設立し、事業を展開しています

2011年1月、当社は米国での橋梁点検事業への参入および先端技術の調査を目的に、NEXCO-West USA, Inc.(以下「USA社」)を設立しました。

USA社では設立以来、構造物非破壊点検、情報収集提供・研修支援および技術コンサルティングを三本柱として事業活動を行っています。

橋梁点検事業について、州道路管理者からの受注実績を積み重ねています

橋梁点検事業では、会社発足時より多数の州から橋梁非破壊点検を受注するなど、州管理者からの受注実績を着実に積んできました。

特に、赤外線カメラシステム※1とラインセンサカメラシステム※2を使用する橋梁コンクリート床版新規ウィンドウを開きますの非破壊点検は、目視や打音などに頼る従来の手法よりも、客観的かつ効率的な点検方法として、連邦道路庁や各州の道路管理者から注目されています。

※1
赤外線カメラで撮影した熱画像を独自に開発したコンピューターソフトを用いて自動で解析処理し、コンクリート内部の浮き・剥離や損傷を表示するシステム

写真:インディアナ州での橋梁点検

インディアナ州での橋梁点検

写真:赤外線カメラによるコンクリート床版の撮影

赤外線カメラによる
コンクリート床版の撮影

写真:ラインセンサカメラによるコンクリート床版の撮影

ラインセンサカメラによる
コンクリート床版の撮影

米国での点検事業で培った技術を、日本国内でも役立てていきます

米国では2012年7月にMAP-21と呼ばれる陸上交通法が制定され、2014年10月より施行されています。これにより、各州の橋梁に対して従来の基本構造全体での評価に加えて床版、桁、支承、伸縮装置、橋脚、橋台といった部材レベルでの点検及び評価を行い、維持管理計画を立案することが義務化されました。

その結果、各州の道路管理者は点検コスト増大や人手不足に直面しており、点検業務の効率化が切望されています。このような背景もあり、交通規制をせずに車両に搭載したカメラを用いて高速でデータ取得する技術へのニーズが飛躍的に高まっています。

USA社では、州の道路管理者と連携し、非破壊検査新規ウィンドウを開きます技術の利活用を促進することによって、道路橋梁点検の効率化および高度化に取り組んでいます。

一方、日本国内でも、2013年11月に策定された「インフラ長寿命化基本計画」において、2030年頃までに国内全ての重要インフラと老朽インフラの点検・補修へ新技術の開発・導入をし、世界の点検・補修などのセンサ及びロボット市場の3割を獲得することが目標とされています。

USA社の米国での事業活動はこのような日本国内の動きに先行するものであり、米国で培った技術を国内の非破壊検査に役立てたいと考えています。

▼橋梁床版点検 画像解析・診断結果

写真:橋梁床版点検 画像解析・診断結果

(1)赤外線カメラ熱画像

(2)コンピュータ処理画像

損傷の程度を緑黄赤で3段階表示

(3)健全度診断結果の段階表示

黄:健全度2(予防保全段階)
赤:健全度3(早期措置段階)

道路以外の構造物へも事業領域の拡大を図っています

2015年度より、道路橋点検で培った非破壊検査技術を他の構造物に応用することで、事業範囲を積極的に拡大しています。

例えば、ブラジルのイタイプダムやニューヨーク市の高層ビルなどのコンクリート構造物の点検を受注しており、2018年度にはワシントン・メトロ地下鉄トンネル点検やロサンゼルス・メトロ施工前建物調査などを実施しています。

図:デジタルカメラ画像と赤外線カメラ画像

また、情報収集提供・研修支援および技術コンサルティング事業においても、高速道路維持管理会社に対して地中レーダーや移動式防護柵の技術導入支援を実施したほか、最近では高速道路関連会社のみならず、民間企業や大学、地方公共団体からの研修生の受け入れ要請、国内素材メーカーからの市場調査の業務依頼などが増加し、米国進出を目指す民間企業の窓口として役割を果たしています。

インドネシアでの事業展開

道路PPP事業に参画しています

当社の海外高速道路PPP事業新規ウィンドウを開きますは、インドネシアを主なターゲットとして進めてきました。2011年2月に駐在員事務所を設置し、2014年11月に日本の高速道路会社として初めて海外の高速道路PPP事業に参画しました。

また、2015年8月にインドネシアの高速道路運営会社であるマルガ・ウタマ・ヌサンタラ(MUN)社と包括的技術連携の覚書を締結し、MUN社が参画を検討している事業に対し技術的支援をすることにより、インドネシアにおける道路技術の質の向上、発展に努めています。

例えば、ジャカルタ外環状道路とスルポン地区を結ぶ、延長約7kmの高速道路「ビンタロー・スルポン・ダマイ(BSD)道路」では、道路舗装の損傷状況を調査し、効率的な維持管理のための舗装補修工の改善提案を行っています。

写真:ポンドックアレン料金所

ポンドックアレン料金所

写真:BSD道路全景

BSD道路全景

写真:BSD道路位置図

BSD道路位置図

写真:包括技術連携の期間を延長する変更覚書調印式

包括技術連携の期間を延長する変更覚書調印式

また、スラウェシ島のマカッサル港からマカッサル市内へと繋がる延長約10km(延伸区間含む)の高速道路「ボソワ・マルガ・ヌサンタラ(BMN)道路」では、当社社員を品質管理アドバイザーとして派遣し、延伸工事の設計・施工、品質向上を目的に技術支援を行っています。

さらに、インドネシアにおける道路の業務改善ワーキンググループを立上げ、BSD道路及びBMN道路の舗装補修等の効率化に向け、現地スタッフと当社社員が協力し、管理手法を検討しています。

写真:BMN道路建設状況

写真:BMN道路建設状況

BMN道路建設状況

国際貢献活動を基礎としたコンサルティング事業

毎年約100名の海外研修生を受け入れています

当社は、JICA長期専門家として、過去5名の社員を南米やアジア諸国に派遣しました。これらは国際貢献活動であると同時に、当社の海外要員の育成においても貴重な経験となりました。

また、国土交通省やJICAなどと連携して、開発途上国を中心に毎年約100名の研修生を受け入れており、研修生個人の能力向上のみならず、海外諸国との友好関係の構築にも役立っています。

これらを通じて培ったネットワークを基礎にして、途上国の技術者育成や道路管理技術向上に貢献したいと考えています。

写真:JICA集合研修の様子

JICA集合研修の様子

写真:JICA長期専門家による講義風景

JICA長期専門家による講義風景