老朽化が進む高速道路を将来にわたって健全な状態に保つためには、構造物の状態をより正確にかつ迅速に把握・診断し、いつどのような対策を実施するのか、または監視を行っていくのかなど適切な維持補修計画を策定することが重要となります。
当社では一連の業務手順やルールを明確にして、そのサイクルが途絶えることなく継続される保全事業システムの推進に努めています。
また、膨大な高速道路資産を確実に点検し正確に健全性を把握するため、高解像度カメラ、赤外線カメラなどの点検支援技術の活用やタブレット端末を使った点検の記録、AIによる健全性診断の支援など点検の高度化、効率化の推進に取り組んでいます。
保全事業システムの流れ
高解像度カメラ(Auto CIMA)
赤外線カメラ(Jシステム)
タブレットでの点検記録
高速道路の様々な設備が故障し、高速道路の運用に支障が生じる事態を防止するため、点検・更新計画策定から補修・更新までのPDCAサイクルを構築し、計画的な更新を行っています。また落下防止対策として、ワイヤー等による補強や被害が想定されない場所への移設を計画的に実施しています。
特にジェットファンについては、既存の吊金物で十分な強度を有していますが、さらに吊金物を増やし、落下防止に努めています。また、更新にあわせて、吊金物への負荷が小さい軽量型ジェットファンへ取り替えを実施しています。2018年度は、135台のジェットファンについて吊金物を増やし、24台のジェットファンについて軽量型へ取り替えを実施しました。
このほか、老朽化更新にあわせて、LED照明など最新の設備を導入し、省エネや視認性の向上にも取り組んでいます。2018年度には、12kmのトンネル照明をLED化しました。
PDCAサイクル
軽量型ジェットファン
LED照明灯具
重量超過等の違反車両は、道路の劣化を進行させる要因となっており、重量超過等の法令違反車両に対しては、IC 入口や本線料金所を中心に、指導・取り締まりを行っています。また、特に常習的・悪質な違反者に対しては警察への告発も行っています。
取り締まりの様子