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お知らせ

第3回 新名神高速道路 鵜殿ヨシ原の環境保全に関する検討会(議事要旨)

1.日時

平成25年12月12日(木曜)14時30分~16時45分(予定15分超過)

2.場所 

高槻市市民会館 207会議室

3.出席者

出席委員:
鎌田委員、小山委員、中瀬委員、西垣委員、布谷委員、服部委員(新任)
オブザーバー:
国土交通省 近畿地方整備局 淀川河川事務所 田井中所長
高槻市 産業環境部 田中部長
鵜殿のヨシ原保存会 内本会長、平城副会長
上牧実行組合 伊藤組合長、木村書記
(欠席:宮内庁式部職楽部及び東儀秀樹氏)
事業者(事務局): 西日本高速道路株式会社
執行役員 関西支社長 芝村
関西支社 建設事業部環境担当部長 桃井
関西支社 建設事業部建設第二課長 赤松
関西支社 新名神大阪東事務所長 諸富

4.議題

1)開会
2)事業者挨拶
3)出席者の紹介
4)議事ならびに説明事項
  1. 検討会規約の変更について
    • 事務局から、 資料1(19KB)PDFファイルを開きます  に基づき「規約」の変更案について説明。変更案について了承。
  2. 植物WG事務局からの報告
    1)
    植物WG事務局から 資料2(4,147KB)PDFファイルを開きます に基づき、篳篥用ヨシの生育・環境調査について説明。
    (1)
    ヨシの生育調査結果について

    篳篥用ヨシの採取エリアでは草丈4m前後、茎径12mm前後の個体が、その他のエリアと比較して顕著に多く見られた。

    (2)
    ヨシの生育と地形について

    篳篥用ヨシは鵜殿ヨシ原内の比較的標高の高い所に生育しており、ヨシとオギが混成した群落を形成している傾向がみられた。

    (3)
    土壌水分測定結果について

    導水路から少し離れた地点では導水の前後で土壌水分の明確な変化は確認できなかった一方で、降雨による変化が確認された。

    (4)
    地下水位測定結果について

    導水時には導水路から河道流水部に向かって地下水位が低下する傾向にあった。

    ⇒(3)、(4)の結果から、篳篥用ヨシの採取エリアの粘性土層における土壌水分は降雨等によりもたらされていると推察される。

    • 各委員から以下の意見、質問をいただいた。
      • 草丈と茎径の相関関係について整理を行うこと。
      • 地形と植生の関係及び土質構成の表現方法について検討すること。
      • ヨシ生育調査の調査区(コドラート)の大きさについて地形条件を踏まえて検討すること。
      • 地下水位測定結果から、地下水は導水時には導水路から河道流水部方向へ流れていると推察されるが、土質構成が砂と粘土の互層となっているため、浅い層での地下水位観測孔があれば詳細に確認できるのではないか。
      • 地中温度とあわせて、導水路や河川の水温も確認してはどうか。
      • 地下茎から伸びた根が地中の深い所から水分を得ている可能性があるのではないか。
      • 篳篥用ヨシとその他のヨシとの相違要因については、遺伝的な違いや、生育環境の違いなどが考えられるが、まず遺伝的な違いを明らかにした上で、その他の調査結果と併せて総合的に分析していくことが重要と考える。
    • 事務局から下記を回答した。
      • 浅い層の地下水位は定期的に計測しているが、現在のところ目立った水位は確認されていない。今後引き続き計測を行い報告する。
      • 土質調査結果やDNA調査結果について次回以降の検討会にて報告する。
    2)
    高速道路総合技術研究所緑化技術センターより、 資料3(516KB)PDFファイルを開きます に基づき、鵜殿ヨシに関する生育試験状況報告について説明
  3. その他
    1)
    展示コーナーの紹介
    • 事務局から展示物の紹介を行った。
    2)
    委員より道路工事による導水路への影響について以下の意見があった
    • 橋梁の工事中、導水路への導水が止まることになれば、ヨシが枯れてしまうのではないか。
      • 事業者から下記を回答した。
        • 篳篥用ヨシの保全を心配されての意見と認識。
        • 11月18日には「Save The鵜殿ヨシ原」という団体が国土交通省あてに新名神の建設計画の見直しを求める署名約7万9千筆を提出し、鵜殿ヨシ原の篳篥用ヨシの保全を求める要望書を国土交通大臣あてに提出されたことについても承知。
        • 事業者としては、現在機能している導水路などを止めるという前提で工事計画を考えることはない。
        • 現在生育調査などを鋭意調査中であり、調査結果がある程度まとまった段階で、具体の工事計画と、それに対する保全対策について説明させていただくのでご理解願いたい。
    3)
    事務局より、次回の検討会は来春頃に開催する予定であることを報告
5)閉会
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