▲ 

お知らせ

第2回 四国横断自動車道 吉野川渡河部の環境保全に関する検討会(議事要旨)

1.日時

平成26年1月16日(木曜)13時00分~15時00分

2.場所 

アスティとくしま3階 第1特別会議室

3.出席者

出席委員:
山中座長、中野部会長、鎌田副部会長、成行部会長、長尾副部会長、森本委員
オブザーバー:
国土交通省 四国地方整備局 徳島河川国道事務所 兵頭副所長
徳島県 県土整備部 道路局 小林局長
事業者(事務局): 西日本高速道路株式会社 四国支社 建設事業部

松室部長
建設課 大木課長
徳島工事事務所 大内所長
徳島工事事務所 徳島東工事区 登倉工事長

4.議題

1)開会
2)事業者挨拶
3)議事ならびに説明事項
  1. 各部会での検討経過報告
    • 吉野川渡河部に建設する橋梁は、これまでに実施した環境部会、橋梁部会での評価から、第2案が環境保全に対して最も優位であると報告した。
  2. 環境保全対策(原案)の策定
    • 事務局から資料1「 環境保全対策(原案)の策定(882KB) PDFファイルを開きます 」を説明。
      • 各部会での検討内容に関し以下の質疑応答が行われ、吉野川渡河部の環境保全対策(原案)が承認された。

      【橋梁形式について】

      • 上部工架設時に浚渫が不要な橋梁形式を前提とし、現在の第2案より橋梁の桁高が低く、支間長が長い橋梁形式がないか、との質問があった。

        ⇒橋梁部会の委員から、桁高を低く、支間長を長くするには、コンクリートや鉄より強度が高い材料を用いることが考えられるが、現在の技術では実現化していなく、実現化しても事業費が大幅に高くなると考えられる、との説明があった。

        ⇒橋梁部会の委員から、斜張橋のような吊構造であれば桁橋と比較して桁高を低くすることが可能だが、主塔を有する橋梁形式となる。例えば、他の形式として徳島自動車道 竹花第三橋のように下側に主塔を設ける構造(ケーブルトラスト橋)も考えられるが、地震による津波が桁下の主塔・ケーブル等に干渉し橋梁本体構造に影響を及ぼすことや、桁下を飛ぶ鳥類に対しても影響を与える、との説明があった。

      • 第2案のコンクリート桁橋は130mの支間長だが、上部工の架設時に浚渫を行わない条件で鋼桁橋の支間長はどの程度となるか、との質問があった。

        ⇒事務局から、以下の説明を行った。

        • 鋼桁橋の手延式送り出し工法を採用した最大支間長の実績は140m程度である。ただし、その実績は中間に支柱を設置して施工したものであり、吉野川渡河部で同様の140mの支間長を採用した場合、架設時の中間支柱設置にともなう浚渫が必要となる。
        • 中間支柱を用いない手延式送り出し工法では、120m程度がNEXCOの実績における最大支間長であることを踏まえると、第2案と同程度の130mが、鋼桁橋で浚渫を必要としない手延式送り出し工法の最大支間長と考えられる。

        ⇒橋梁部会の委員から、第2案(支間長130m)程度の鋼桁橋とコンクリート桁橋を比較した場合、吉野川渡河部が河口部といった特殊な条件であるため、コンクリート桁橋がライフサイクルコストの面で優位である、との補足説明があった。

      【橋脚の配置について】

      • 橋脚配置に関する検討結果について確認があった。

        ⇒環境部会の委員から、橋脚の配置は、局所的に分布する生物の生息域(ホットスポット)がある場合、そこを避けて計画すべきだが、現時点のデータではホットスポットの存在は明らかでない状況である。ただし、吉野川河口全体には多種多様な生物が生息し、変化に応じた生態系が形成されている中で、橋脚配置の違いによって環境への影響に大きな差は生じない、との説明があった。

      【吉野川河口部の橋梁整備による河床変動について】

      • 橋梁整備による河床変動の検討結果について確認があった。

        ⇒環境部会の委員から、吉野川河口部の河床変動の要因については、短期的な洪水時より長期的な波浪の影響が大きい。その波浪解析結果では3案とも橋脚による地形変動の差が少なく、規模も小さいことから橋脚の影響は限定的である、との説明があった。

      【鳥類の飛翔阻害について】

      • 鳥類の飛翔阻害に関する、桁下の空間による橋梁案の評価について確認があった。

        ⇒環境部会の委員から、鳥類が橋梁桁下空間を回避する行動については、十分な知見がないため科学的な結論が導き出せない。そのため、桁高、支間長、桁下空間の違いによる橋梁案の評価は行えないとの結論であった、との説明があった。

  3. 環境保全対策(原案)に関するご意見の募集の実施について
    • 事務局から資料1「 環境保全対策(原案)に関するご意見の募集の実施について(989KB) PDFファイルを開きます 」を説明。

      同内容については、以下の意見をもとに修正を行うことで、承認された。

      【資料2 吉野川渡河部の環境保全対策(原案)に関するご意見の募集に対する意見】

      • 環境モニタリング調査は、モニタリングに関する市民の情報を取り込むことも検討していくべきとの意見があった。

      【別紙-2 吉野川渡河部の環境保全の取組みに対する意見】

      • 下部工(橋脚)による流況への影響では、河口部といった条件から波浪による地形変動の影響が大きいため、波浪時の解析結果を記載すること。
      • 鳥類が橋梁桁下空間を回避する行動については、十分な知見がないため科学的な結論が導き出せなく、専門家でも判断できないことを記載すること。
      • 景観については、橋梁部会での意見や走行景観の検討を詳細設計で反映していくことを記載すること。
  4. 今後の進め方について
    • 当初の第1回検討会で示したスケジュールでは、募集した意見に対し各部会(第3回環境部会、第2回橋梁部会)で取りまとめる予定であったが、環境保全対策(原案)に対するご意見が環境面・構造面だけでは評価できない相互に関連する内容と考えられるため、各部会は行わず、全委員に参加を依頼し第3回検討会を開催することとなった。

5.閉会

配付資料

  • 資料1 説明資料
Get Adobe Reader

PDFファイルをご覧になるには、Adobe Readerが必要です。