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お知らせ

第6回 新名神高速道路 鵜殿ヨシ原の環境保全に関する検討会(議事要旨)

1.日時

平成27年7月17日(金曜)14時30分~16時45分

2.場所 

高槻市民会館新規ウィンドウを開きます 207会議室

3.出席者

出席委員:
鎌田委員、小山委員、中瀬委員、布谷委員、服部委員
(欠席 西垣委員)
オブザーバー:
高槻市 産業環境部 田中部長
鵜殿のヨシ原保存会 内本会長、平城副会長
上牧実行組合 伊藤組合長、木村書記
(欠席 国土交通省 近畿地方整備局 淀川河川事務所 梅田所長)
(欠席 宮内庁 式部職 楽部 池邊首席楽長)
(欠席 雅楽師、皇學館大學特別招聘教授 東儀秀樹氏)
事業者: 西日本高速道路株式会社
執行役員 村尾関西支社長
関西支社 桃井環境担当部長
関西支社建設事業部 三好建設第二課長
関西支社新名神大阪東事務所 諸富所長

4.議題

1)開会
2)事業者挨拶
3)出席者の紹介
4)議事ならびに説明事項

1.第5回 検討会議事要旨の確認 資料1

2.植物WGからの報告

植物WG事務局及び高速道路総合技術研究所 緑化技術センターから資料2(120KB)PDFファイルを開きますに基づき、鵜殿のヨシ生育調査、生育環境調査およびヨシ生育試験について説明

(1)篳篥用ヨシの生育に関する調査 資料2-(1)(1,373KB)PDFファイルを開きます

平成26年12月~平成27年1月に実施したヨシの生育調査(肉厚・乾燥重量等)の結果と調査地点における微地形、土層構成について考察を行い、以下の内容を確認した。
陸域のヨシと水域のヨシを比較した場合

  • 陸域のヨシは水域のヨシに比べて、草丈が高く、茎径が太い。また、肉厚が厚く、単位体積重量が大きい。
  • 篳篥用ヨシ採取エリア(以下、採取エリア)と採取外エリアでは、微地形に明確な差異や傾向は見られない。
  • 採取エリアの土層は、主に軟らかいシルト層と砂質土層で構成されている。
(2)ヨシ生育試験結果 資料2-(2)(1,615KB)PDFファイルを開きます

緑化技術センターで実施しているヨシ生育試験結果について、以下を報告した。

  • 鵜殿ヨシの種子からの発芽及び地下茎からの出芽を確認した。
  • 地下茎が太いほど、茎径も太くなる傾向。地下水位の低い環境で、地下茎が発達する傾向が認められた。
(3)植物調査に関するこれまでの調査結果(案) 資料2-(3)(1,649KB)PDFファイルを開きます

第1~5回植物WGでの調査結果について、『植物調査に関するこれまでの調査結果(案)』として取りまとめ、公表する。

(4)篳篥用ヨシ採取エリアに対する検討 資料2-(4)(4,094KB)PDFファイルを開きます

鵜殿ヨシ原と類似の環境である向島ヨシ原における架橋事例を参考に、鵜殿ヨシ原における新名神高速道路の採取エリアへの影響について検討を行い、以下の内容を確認した。

(1)日照に関する検討
  • 採取エリアへの日陰の影響は1時間未満であり、篳篥用ヨシの生育に対する影響はないと推察される。
(2)地下水流動に関する検討
  • 導水時の3次元浸透流解析の結果、構造物を仮想配置した場合に想定される水位が変動する範囲は、採取エリアに対して影響を与えないものと推察される。
・各委員からは、下記のご意見および検討すべき課題を頂戴した。
  • 篳篥用ヨシの適否判断について、地元の方々へのヒアリング結果を取りまとめること。
  • 現場調査により得られた知見と緑化技術センターの試験結果を関連付けて、調査結果をまとめること。
  • 太い地下茎から太いヨシが生育することが確認されたことは興味深い。
  • 今回の調査により篳篥用ヨシの生育環境が分かってきたことから、これまでの採取エリアの状況も踏まえつつ、採取エリアを拡大していくことも考えるべきである。
  • 現状の篳篥用ヨシの生育環境を把握することが重要であり、今回の結果でそれらが分かった。
  • 採取エリアへの新名神高速道路建設の日照影響はないと推察される。補完的に類似環境の架橋事例におけるヨシの生育について確認しておくこと。
  • 地下水流動について、3次元浸透流解析モデルは多くの地質データから作成されており、現状を良く再現できている。よって、今回のシミュレーションの結果も妥当であり、地下水位の変動が採取エリアへ与える影響はないと考える。
3.事務局からの報告

事務局から 資料3(649KB)PDFファイルを開きます に基づき、「雅楽で使用される良質なヨシの生育環境の保全」と「新名神高速道路事業」の両立に向けた取り組みについて説明した。

事業者として「ヨシの生育調査に関する知見の活用」と「新名神事業を進めるにあたっての配慮事項」について、以下の内容を報告した。

  • 篳篥用ヨシに関して得られた知見は、広く活用が可能となるように取り組んでいく。
  • 採取エリアを改変しない工事施工計画を検討し、その保全を図る。
  • ヨシ原の自然環境にも配慮し、導水路の機能確保やヨシ原改変域の低減を図る。
  • 採取エリアのモニタリングを実施する。
・各委員からは、下記のご意見および検討すべき課題を頂戴した。
  • 「施工・資材ヤードの配置は篳篥用ヨシ採取エリア外とする」だけではなく、「十分な離隔を確保する」といった主旨の標記が必要である。
  • 設計、施工の配慮事項に加えて、開通後における配慮事項(モニタリング)等も加えるべきである。
  • 篳篥用ヨシの保全に加え、鵜殿ヨシ原全体を考えて採取エリアの拡大に向けても考えていく必要がある。
  • その他、オブザーバーの鵜殿ヨシ原保存会から鵜殿ヨシ原における橋梁計画に関する発言があった。
・事務局からは、今までに頂いたご意見を踏まえつつ、篳篥用ヨシの保全に配慮した橋梁計画を検討していく旨を説明した。
4.その他報告事項

事務局から次回検討会の開催は、橋梁計画の検討がまとまりしだい、年度内の実施を予定していることを連絡。

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