PROJECT & TOPICS

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熊本地震発生、そのとき高速道路は・・・

「熊本地震 早期復旧に向けて」

応急復旧から本復旧へ
安全・安心なサービスを提供するために

2016年4月に発生した熊本地震は、短期間に震度7を2度記録し、広範囲にわたって多数の死傷者と甚大な被害をもたらした。この地震により、NEXCO西日本は九州自動車道をはじめとした9路線、延長507kmで通行止めを余儀なくされた。九州自動車道では、盛土崩落や橋梁損傷、路面損傷が、大分自動車道では切土のり面崩落も起きた。
そんな状況の中、生活・経済活動に欠かせない重要インフラを守るために、尽力する社員たち。震災発生直後から高速道路利用者の誘導を行い、余震が続く状況の中、人命救助と緊急物資輸送確保のため、24時間体制で応急復旧作業を行った。NEXCO西日本グループの総力を結集し、関係機関、建設業界などの協力を得て4月14日の前震から25日後の5月9日に九州支社管内すべての高速道路の通行止めを解除した。
損傷が大きかった区間は、現在も通行規制を行いながら本復旧工事が続いている。

SCENE 01

4月14日 最大震度7の地震発生

地震が発生したとき、熊本高速道路事務所 保全計画第一課の中居は、ちょうど事務所の親睦会中だった。「あまりに激しい揺れだったので、4歳と2歳の子どもたちが心配で、一旦帰宅し安全を確認後、出勤しました。」当時、統括課の所属だった佐藤も、至急事務所に向かった。すぐに防災対策本部が設置され、被害状況把握と緊急点検を開始。地震発生時に走行中だったお客さまや休憩施設内のお客さまを誘導して避難させた。現状把握に出た佐藤は、被害状況をカメラに収め、逐一本部に送信。段差や隙間が生じた部分には、鉄板などを敷いて緊急車両が通行できるよう応急復旧作業を行った。

SCENE 02

4月16日 深夜 本震

グループ各社と関係機関の努力の甲斐あって、翌15日の22時半には、通行止め区間は2路線、20㎞まで縮小された。ところが、日付が変わった頃、地面は再び大きく揺れた。それは、不眠不休で緊急点検を終えた佐藤が帰宅した直後だった。「まさか2度目の大地震がくるとは思っていませんでした。急いで事務所に向かいました。」
応急復旧の甲斐なく、すべてはふりだしに戻ってしまった。再び、九州自動車道をはじめとした9路線、延長507kmで通行止めを行い、余震が続く中で、点検・復旧作業が続けられた。当時の様子を中居はこう語る。「現状把握だけでも大変で、先のことも見えず、不安な気持ちでいっぱいでした。でも事務所全体は“なんとかしなければ”と、鬼気迫る勢いで指示がなされていました。」

九州支社 熊本高速道路事務所 保全計画第一課
2008年入社 自然科学研究科

Nakai Yoko 中居 陽子

職種区分:土木

SCENE 03

「GWまでに、なんとか!」

短期間に震度7が2度記録される類をみない地震により、九州自動車道も大きな痛手を受けた。益城バスストップ付近の盛土崩落、高速道路に架かる跨道(こどう)橋の落橋、橋梁の損傷――。
「高速道路事業者としての使命を果たすんだ! GWまでには、なんとか通行できるように――。」こうした目標を掲げ、現地で対応する熊本高速道路事務所が復旧に専念できるよう、九州支社、本社に設置された防災対策室が連携し、技術支援や政府や地方行政、各団体、マスコミ対応を行った。NEXCO西日本グループで1日あたり1,300人規模の九州支社への応援、各関係機関、工事会社の協力のもと、崩落箇所の修復や落橋した跨道橋の撤去、さらに損傷した橋梁は「ベント」と呼ばれる仮の橋脚で支え、応急復旧工事を行った。

SCENE 04

5月9日 全線通行止め解除

佐藤と中居は、特に損傷の激しかった木山川橋の応急復旧に当たった。まず復旧作業に欠かせない工事用道路を確保する必要があるが、借地交渉の相手は、被害が大きかった地域の方々。佐藤は心を痛めた。「被災に遭われた方々や警察、自治体など、関係機関の方々に“一刻も早く震災復旧をしなければならない”という一体感がありました。皆さんが協力してくださったことに救われました。」現場の進捗管理は中居が担った。
24時間体制で早期復旧に向けて作業を行った結果、5月9日に、九州支社管内全ての高速道路の通行止めを解除。一部区間は交通規制下の通行となるが、全線を利用できる状態に漕ぎ着けた。でも、これはあくまでも応急復旧。ここから、新たに「復旧工事区」という部門が設置され、本復旧に向けて動き出した。

九州支社 熊本高速道路事務所 復旧第二工事区
2014年入社 工学研究科

佐藤 勇輝 Sato Yuki

職種区分:土木

SCENE 05

応急復旧から本復旧へ

6月の異動で復旧第一工事区に配属になった古賀は、中居から業務を引き継ぎ、橋梁の本格復旧工事を担当している。「損傷した橋梁を“ベント”と呼ばれる仮の橋脚で支え、桁をジャッキアップして“ずれ”を直すと同時に、壊れた部材を強度の高いものに取り替えています。地域の方々のためにも、一日も早い復旧をしなければと、気を引き締めて取り組んでいます。」

工事区間は、速度規制や対面通行などの車線規制を実施しなければならないため、これまで通りのサービスを提供することはできない。人とモノが行き交う、重要なインフラである高速道路。その高速道路のある“あたりまえ”を再び提供できるよう、中居、佐藤、古賀ら社員は力を合わせる。「被災者の方々が、一刻も早く、普段の生活に戻れるように。そして再び賑わいを取り戻せるよう頑張っていきたい。」

九州支社 熊本高速道路事務所 復旧第一工事区
2012年入社 自然科学研究科

古賀 圭一郎 Koga Keiichiro

職種区分:土木