▲ 

ニュースリリース

ETCレーンの安全性向上に向けた通過速度抑制対策を
順次NEXCO西日本管内全域に展開します
― ETC開閉バーの開くタイミングを遅らせて速度を抑制します ―

平成20年10月27日
西日本高速道路株式会社

 NEXCO西日本(大阪市北区、代表取締役会長CEO:石田 孝)は、お客さまがETCレーンを安全にご利用していただけるよう、レーン内の通過速度の各種速度抑制対策を試行実施してまいりましたが、昨年度、山陽自動車道山陽姫路西料金所で取り組んだETCレーンの開閉バーの挙動を遅らす対策が有効であったため、今年度末までにNEXCO西日本管内の20%の料金所で対策を拡大し、順次全域に展開することとしましたのでお知らせします。

 ETCレーンへは時速20km以下に減速して進入し、徐行して通行していただくよう、お客さまに各種広報媒体を通じてお願いしているところですが、現状はこれを大きく超過する速度で走行しているお客さまが多く見受けられます。ETCレーンを時速20kmを超える速度で通行した場合、通信が正常にできなかった場合に開閉バーへ接触の恐れがあります。また、ETCレーン内での事故の中には複数の車両による追突事故もあり、お客さまが安全に走行していただくためには、すべての車両の速度を抑制する必要があります。
 NEXCO西日本では、今後もお客さまがETCレーンを安全にご利用していただけるように各種の対策に取り組みを進めていく方針です。

(1)対策予定の料金所

平成20年度は四国支社管内の全箇所で対策するとともに、全体の約20%で対策予定。平成21年度末には、NEXCO西日本管内全域での対策実施を目標として展開してまいります。

対策予定の料金所
この他、今後供用する区間は供用時から対応する予定です
ETC料金所数 平成20年度
対策予定箇所数
平成21年度
対策目標箇所数
関西支社 124箇所 13箇所 山陽道神戸北~赤穂
中国道 福崎
舞鶴若狭道 福知山
西名阪道 藤井寺
阪和道 和歌山
111箇所
中国支社 82箇所 7箇所 浜田道全線 75箇所
四国支社 41箇所 41箇所 管内全線 0箇所
九州支社 111箇所 13箇所 鳥栖を除く長崎道全線 98箇所
358箇所
74箇所
 
284箇所

※スマートインターチェンジ7箇所は一旦停車いただきETCにて通過するシステムであるため対策は不要

【訂正】上記表の赤字の箇所数を訂正しました。(平成20年11月7日)

(2)事業費

平成20年度の対策予定箇所総額約1億円

今回導入するETC速度抑制対策の概要

(1)システム概要

ETC開閉バーの開信号を送信する車両検知器の反応時間を遅らせレーン内最大通過可能速度を低減させます。

  • 車両検知器を通過し開閉バーが作動するまでの時間は標準で0.5秒以下となっています。今回の対策では、この時間を約1.0秒程度とします。
速度抑制対策の概要

(2)山陽自動車道山陽姫路西料金所での試行結果(試行期間 平成20年3月24日~)

試行前後でETCレーンへの高速進入車両が半減しました。また全体的に速度が低下したため、開閉バーへの接触率も減少しました。
(事前は平成20年2月23日~3月23日、事後は3月25日~4月23日のデータ)
【訂正】上記の赤字の箇所を訂正しました。(平成20年11月27日)

i)高速車両(40km/h以上)の推移
山陽自動車道山陽姫路西料金所で車両検知器の反応時間を0.5秒⇒0.9秒に遅延した結果、速度40km/h以上の車両割合が入口レーンで26.3%⇒12.8%に、出口レーンで31.9%⇒16.5%に。約50%減少しました。
高速車両(40km/h以上)の推移
ii)開閉バーへの接触件数の推移
開閉バー接触発生率が0.0596%⇒0.0508%にとなり約15%減りました。
(開閉バー接触発生率=接触件数÷利用総台数)
高速車両(40km/h以上)の推移