NEXCO西日本グループは宮崎県が推進する森林再生事業に「つなぎの森」で参画します
平成21年12月21日
西日本高速道路株式会社
西日本高速道路サービス・ホールディングス株式会社
NEXCO西日本(大阪市北区、代表取締役会長CEO:石田 孝)では、企業の社会的責任(CSR)の遂行をすべての事業活動における共通の目標とし、グループの経営方針、中期経営計画において、CO2削減を始めとした環境保全への取り組みを推進しています。
この度、その一環として、西日本高速道路サービス・ホールディングス株式会社(大阪市北区、代表取締役会長CEO:石田 孝、以下「NEXCO西日本SHD」)とともに、宮崎県が推進する森林再生事業「企業の森林づくり」に参加することになりました。
2010年1月5日(火曜)に宮崎県庁にて東国原知事同席のもと、調印式を執り行います。
1.NEXCO西日本グループの環境への取り組み
【重要な環境側面】
NEXCO西日本グループでは、グループ環境方針を策定し、次の3つの環境側面に関して法規制を遵守し、環境目的・目標を定めて取り組むこととしています。
- 地球温暖化の防止に取り組みます
- 循環型社会の形成に取り組みます
- 沿道環境の保全と改善に取り組みます
(参考)
- 環境マネジメントシステムを構築し、2008年12月、「ISO 14001」を本社において取得
- 日本経済新聞社の「第13回環境経営度調査」において、2009年環境経営指標ランキング(通信・サービス部門)9位/69社中(2008年同ランキング:18位/50社中)となり、弊社の環境への取り組みが外部機関からも評価
2.地球温暖化防止への主な取り組み
(1)高速道路内における取り組み
高速道路およびサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)における取り組みとして、経済産業省及び独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)により「新エネ百選」(2009年5月入選)に選ばれた、吹田インターチェンジ(IC)における太陽光発電施設の整備や、2010年3月20日開通予定の第二京阪道の遮音壁への太陽光パネルの設置など、2009年度中に累計約840千kWh(一般家庭の年間消費電力の約200世帯分に相当)の太陽光発電施設を整備し、2010年度には累計の設置規模が1MW(メガワット)を超える予定です。
さらに、再生水利用システムを備えた節水型便器やLED照明等を用いた「エコトイレ」を山陽道龍野西SAや高松道府中湖SAに整備しています。
太陽光発電施設
(吹田IC)
太陽光発電施設
(第二京阪道の遮音壁)
エコトイレ(府中湖PA)
(2)高速道路外における取り組み ~森林再生支援「つなぎの森」活動~
高速道路以外での地球温暖化防止の取り組みとして、森林再生支援活動を展開しています。
グループ社員とその家族が植樹や間伐活動に参加して、森林の持つCO2吸収効果により地球温暖化防止を推進し、健全な森を再生することで生物の生息環境を改善するとともに、森林組合関係者をはじめ地域社会との交流により地域活性化にも寄与、さらにグループ社員とその家族が環境の大切さを意識し、それを広める行動につなげることを目的にしています。これまでに、関西地域、四国地域、中国地域、九州地域において、森林再生支援と植樹活動を開始し、4地域の合計で41.2ヘクタール(ha)の取り組みを行っています。
この取り組みには森林再生支援を通じて、地域社会とグループを「つなぐ」、健全な環境を子供たちに「つなぐ」、地域社会とグループをともに持続的発展へと「つなぐ」との思いを込めて「NEXCO西日本つなぎの森」と命名しています。今後さらに地域のバランスを考慮しながら、2010年度中に100ha規模(甲子園球場グラウンド面積の約80倍に相当)の取り組みに拡大していく予定です。
3.宮崎県「企業の森林づくり」への参加
この度、「つなぎの森」活動の一環として、九州地域では2箇所目となる、宮崎県が推進する「企業の森林づくり」に参加することととなり、宮崎県、えびの市及び西諸(にしもろ)地区森林組合と基本事項の合意が確認されたことから「つなぎの森 えびの」と命名し、下記のとおり協定調印式を執り行いますので、お知らせします。
(1)「つなぎの森 えびの」調印式
- 日時:
- 平成22年1月5日(火曜)午後3時10分~午後3時30分
- 場所:
- 宮崎県庁 講堂
- 出席者:
- 宮崎県 東国原(ひがしこくばる) 英夫(ひでお) 知事
えびの市 村岡(むらおか) 隆明(たかあき) 市長
西諸地区森林組合 竹山(たけやま) 義高(よしたか) 代表理事組合長
NEXCO西日本代表取締役会長CEO 石田(いしだ) 孝(たかし)
NEXCO西日本九州支社長 久保(くぼ) 晶紀(あきとし)
NEXCO西日本SHD代表取締役社長 大下(おおしも) 卓夫(たくお)
(2)協定の内容
1)宮崎県が推進する「企業の森林づくり」事業(下図参照)に基づき協定を締結し、森林所有者、森林組合に対して、NEXCO西日本グループが企業として支援を行うものです。
2)植樹面積と取組期間
全体対象面積7.9haを10年間で活動
- 広葉樹の植樹…4.5ha
(植樹を3年間実施)
- 植樹箇所の下草刈など
(植樹後8年間実施)
3)支援額
10年間で約10百万円
(森林整備費、管理費)
4)対象地 宮崎県えびの市東川北(ひがしかわきた)
九州自動車道えびのICから約4km(車で約10分)、国道221号(えびのループ橋)付近の森林地帯で、国有・民有の森林とも隣接した地域です。主に、ヒノキ・スギ(樹齢40年超)とナラ・クヌギ(4~5年、椎茸の原木等に利用)が植栽されています。今回、この森林の一部を伐採して落葉広葉樹に植え替えし、針広混交林による複層林とすることにより、水源かん養機能の向上、生物多様性や土砂災害防止など、森林の有する多面的機能の発揮が期待されます。
(3)植樹などの活動予定
平成22年2月にグループ社員及び家族等の参加による植樹活動を予定しています。
植樹活動イメージ(「つなぎの森 湯布院」第1回植樹活動 平成21年5月24日の取り組み状況)
参考
今回の取り組みを含めた西日本エリアにおける状況
地域 |
所在地 |
取組内容 |
取組期間 |
取組面積(ha) |
取組期間終了後における 年間CO2固定量 (t-CO2(試算値)) |
備考 |
関西地区 |
和歌山県
田辺市龍神村 |
植栽・下草刈 |
14年 |
11.2 |
43 |
|
中国地区 |
鳥取県
西伯郡南部町 |
植栽・下草刈 |
10年 |
5.0 |
19 |
|
四国地区 |
高知県
吾川郡いの町
|
間伐 |
3年 |
20.0 |
136 |
|
九州地区 |
大分県
由布市湯布院町 |
植栽・下草刈 |
12年 |
5.0 |
19 |
|
九州地区 |
宮崎県
えびの市東川北 |
植栽・下草刈 |
10年 |
7.9 |
30 |
|
合計 |
49.1 |
247 |
|
注)鳥取県を除く各県に「二酸化炭素吸収量認証制度」はあるが、各県により算出条件が異なるためあくまでも次の参考試算による算出する
- 植栽の場合(試算)3.8t/ha・年
- 間伐の場合(試算)6.8t/ha・年
- :参考資料・出展 和歌山県による「二酸化炭素吸収量認証制度」ので固定量より試算
- :参考資料・出展「森林・林業白書(林野庁)」