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ニュースリリース

高速道路で全国初の導入 新型ETC開閉バーと双方向テレビインターホン
― ETCレーン走行の更なる安全・安心に向けて ―

平成22年2月22日
西日本高速道路株式会社

 NEXCO西日本(大阪市北区、代表取締役会長CEO:石田 孝)ではグループ会社一体となって100%の安全安心に取り組んでいるところですが、この度、西日本高速道路ファシリティーズ株式会社(大阪府茨木市、代表取締役社長:有水恭一、以下「NEXCO西日本FCT」)が新型ETC開閉バーと双方向テレビインターホンを開発し、名神高速道路の茨木料金所に3月上旬から試行導入を行うこととしたのでお知らせします。これによりETCレーン通過速度抑制効果、ETCレーン閉鎖時間の短縮、お客さまと料金所係員のコミュニケーションアップが図られ、ETCレーン内での待機中の後方での追突事故の未然防止など安全性の向上が期待できます。新型ETC開閉バーと双方向テレビインターホンの導入は、全国の高速道路で初めての試みとなります。

1.新型ETC開閉バーの特徴

  新型ETC開閉バー 従来型ETC開閉バー
バーの開閉方向 車両前方斜め上下方向に開閉 垂直上下方向に開閉
車両接触時のバーの復帰 遠隔操作 手動

2.新型ETC開閉バーの導入の特色とその効果

(1)バーがゆっくり開くように見えます
この度導入する新型ETC開閉バーは車両前方斜め上下方向に開閉するため、垂直上下に開閉する従来型に比べ、お客さまの目からはゆっくり開いていくように見え、速度抑制が期待できます。
現在、NEXCO西日本では、ETCレーンを安全にご利用していただくため、開閉バーの開くタイミングを遅らす対策を管内全域に展開し、ETCレーン内の速度抑制に取り組んでおります。ETCレーン内の通過速度が40km/hを超える車両の割合が対策前に比べて約76%低下するなど一定の効果が得られているところであり(別紙 (14KB)PDFファイルを開きます参照)、新型ETC開閉バーの導入によって更なるETCレーン内の通過速度抑制につとめていきます。
新型ETC開閉バー
(2)車両接触時の開閉バーの復旧が遠隔操作により可能となります
お客さまの車両が開閉バーに接触した場合、従来型は料金所係員がETCレーンに駆けつけて手動で開閉バーの復旧を行いますが、新型は料金所事務室からの遠隔操作が可能なため、ETCレーンの閉鎖時間の大幅な短縮につながります。

車両接触時の復旧作業の流れ

新型ETC開閉バー 従来型ETC開閉バー
  1. ETC開閉バーに車両接触

    新型バーはそもそも車両前方斜め上下方向に開閉する。
  2. 料金事務室からの遠隔操作により復旧可能
( ETCレーンまで料金所係員が駆けつける時間が省かれる。 )
  1. ETC開閉バーに車両接触

    従来型バーは垂直上下に開閉する ため、車両が接触するとバーが車両前方に開いたままになってしまう。
  2. ETCレーンまで料金所係員が駆けつける。
  3. 料金所係員の手動により復旧
○復旧に要する時間 1分以内(推定)
※従来型に比べて約2分程度短縮
○復旧に要する時間 約3分
(料金所事務室からETCレーンまでの距離によって復旧時間は3分以上かかる場合もあります)
【参考】
開閉バーへの車両接触件数 約0.5件/日・レーン [約1.2件/日・料金所]
(    NEXCO西日本管内のETC専用レーンにおける開閉バーへの車両接触件数年間約16万件
(平成21年1月~12月実績)
 NEXCO西日本管内のETC専用レーン数は819レーン [ETC料金所は363料金所]
(平成21年12月末現在)
)

3.双方向テレビインターホンの導入とその効果

音声と同時に映像でも双方向でコミュニケーションが図れます 双方向テレビインターホン
ETCレーンにおいてETC開閉バーが開かずETC走行ができなかった場合、料金所係員による対応が必要となります。現在、このような異常発生時にはETCレーンの端にある音声インターホンによってお客さまとの通話を行っています。予期せぬ出来事に動揺しているお客さまに対して音声のみの応対では、お客さまと料金所係員とのコミュニケーションが取り難く、お客さまにご迷惑をおかけする場合があります。
双方向テレビインターホンを導入することにより、実際の通行券などをモニタで提示する等の視覚認識が可能となるため、音声だけの案内に比べて的確かつスムーズに伝わるという効果があります。さらに、モニタを通じて一般レーンのようにお客さまと料金所係員の双方でお顔を確認することが出来るため、お客さまの動揺が緩和される効果も期待できます。
【参考】
ETC専用レーンでの車両停車件数 約5.2件/日・レーン [約11.8件/日・料金所]
(   NEXCO西日本管内のETC専用レーンでの車両停車件数は年間約156万件
(平成21年1月~12月)
)

4.設置費用(製品費、現場工事費を含む)

新型ETC開閉バー1レーン当たり
約330万円
双方向テレビインターホン1対(入口レーン・出口レーン・料金事務室)当たり
約320万円

5.今後の予定

新型ETC開閉バーならびに双方向テレビインターホンは3月上旬から名神高速道路茨木料金所に設置し試行運用されます。今後は、試行結果も踏まえ、ETC設備機器の更新時期やETC開閉バーへの車両接触件数、収受員の駆けつけ時間が長い料金所を優先的に設置を行います。将来は、NEXCO西日本管内の全ての料金所への整備を考えていきます。

6.その他

NEXCO西日本FCTではNEXCO西日本管内のみならず、他社への販売促進も行っており、現在製品に関する問い合わせも来ている状況です。
同社は、新型ETC開閉バーについて特許出願中であり、双方向テレビインターホンについても実用新案申請中です。
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