▲ 

ニュースリリース

工事入札手続きに関する情報管理の強化について

平成23年11月2日
西日本高速道路株式会社

NEXCO西日本(大阪市北区、代表取締役会長兼社長:西村 英俊)は、平成23年8月12日に実施した「新名神高速道路 道場工事」(以下、道場工事という)の入札手続きの中止を踏まえた、業務全般に亘る再発防止対策を策定し、速やかに情報管理の強化を行うこととしましたのでお知らせします。

当工事の入札手続きの中止を重く受け止め、社内に工事入札妨害再発防止委員会を設置し、再発防止対策の検討を行ってきました。

現時点では事案の全容が解明されていませんが、工事発注積算に係る機密情報が社外に流出したという疑いが払拭されていないことを踏まえて、これを結果的に許した業務システム全般及びセキュリティシステム全般に亘る課題を抽出し、二度と同様な疑いを生じさせないための、業務執行上の具体的な対策を策定して速やかに実施します。

なお、今回の再発防止対策は、今後、当事案の全容が明らかになった時点で、改めて対策内容の検証を行います。

当社としましては、入札手続きの公正性及び公平性を期す観点から、今後とも発注体制の一層の適正化に努めて参ります。

1.「新名神高速道路 道場工事」の入札手続き中止の経過

  • 発注機関

西日本高速道路株式会社 関西支社

  • 経緯
平成23年3月23日:
入札公告
平成23年6月29日:
入札書提出期限
平成23年6月30日:
開札
低入札調査等の入札書類の審査で入札手続きを保留
平成23年7月11日:
入札者からの提出書類に疑義が生じ、入札手続きの保留を継続
平成23年7月11日:
外部の有識者を含めた「工事入札調査委員会」を設置
平成23年8月12日:
入札手続きを中止
平成23年8月12日:
外部の有識者を含めた「工事入札妨害再発防止委員会」設置

2.業務遂行上の問題点について

  • 道場工事の入札中止に係る事案の全容は未解明ではありますが、工事発注積算に係る機密情報が社外に流出したという疑いが払拭されていないことを踏まえて、業務システム及び情報セキュリティシステム全般に亘る問題点を点検した結果、早期に改善すべき内容が次のとおり認められました。
  1. 当社社員と請負会社社員(以下、社員等という)の業務分担
    • 工事発注業務に係る社内規程に、現場業務遂行上齟齬を生じさせている部分があり、社内規程どおり実施されていない実態が一部にあった。
  2. 情報システムにおけるセキュリティ
    • 社員等が遵守すべき情報システム上の禁止措置の監視が不十分であった。
  3. 執務室の入退室管理
    • 当該工事の担当事務所において、防犯システムは導入されているものの、社員等の入退室管理が不十分であった。

3.業務全般に亘る再発防止対策について

  • 再発防止対策は、道場工事の入札手続きを中止せざるを得ない事態に至ったことを教訓として、二度と同様な事態を発生させないために、業務の実施方法など全般に亘って次のとおり見直しを行ったものです。
  1. 工事発注体制の見直し
    • 社員等の現行の業務分担を厳正に見直して、当社社員および当社グループ会社社員(以下、グル―プ内社員という)のみによる工事発注積算体制を構築する。
    • これに伴う工事発注体制の強化として、グループ内社員による人員補強を行う。
  2. 情報セキュリティの大幅な強化対策の実施
    • 情報システムの利用制限を実施すると共に、情報管理者が利用実態を把握して管理を実施する仕組みを導入する。
  3. 入退室管理の強化対策の実施
    • 入退室管理を厳格に実施する専用室を設置して、工事発注積算業務のセキュリティを大幅に強化する。
    • 執務室の入退室管理を全面的に導入する。
  • なお、この再発防止対策に先立って、緊急的なセキュリティ対策については8月から順次、実施しています。

4.再発防止対策の今後について

  • 今後、当事案の全容が明らかになった時点で、対策内容の検証を行います。

以上