平成27年1月28日
西日本高速道路株式会社
NEXCO西日本(大阪市北区 代表取締役社長:石塚 由成)は、管内における平成26年の交通死亡事故発生状況をとりまとめました。
平成26年中、管内の高速道路において、49件の交通死亡事故が発生しており、50名の尊い命が失われています。(平成26年1月~12月末までの速報値)
特に、交通事故や車両故障により高速道路の本線車道又は路側帯に降車していた人が後続車にはねられるといった「人対車」による事故、シートベルト非装着等により体が車外へ放り出される「車外放出」事故が後を絶ちません。また、逆走による死亡事故も発生 しております。これらの事故は、高速道路と一般道との違いを理解し、周りの状況に注意を払うことにより、最悪の事態を避けることができた可能性もあります。ドライバーの皆さまにおかれましては、今一度、十分ご注意のうえ高速道路をご利用いただきますようお願いいたします。
また、冬季においては、急な気象の変化などにより、積雪や路面凍結のおそれがありますので、冬用タイヤの装着やタイヤチェーン携行の冬用装備をしていただき、雪道での安全運転 に心がけていただきますようお願いします。
NEXCO西日本では、高速道路をご利用のお客さまに安心・快適な道路環境を提供するため、引き続き、高速道路の交通安全対策に取り組んでまいります。
※資料中の値は、特に記載のあるものを除き、全てNEXCO西日本調べ
(1)死亡事故件数・死亡者数(平成21~26年)
平成26年の交通死亡事故件数は、過去5年間の平均値(53.8件/年)をやや下回っており、また、死亡者数についても、平成21年以降最も少なくなっているものの、依然として多い状況で推移しています。
(2)死亡事故形態の特徴(平成26年)
昨年より減少したものの、依然として人対車の事故が7件、車外放出による事故が6件発生しており、看過できない状況にあります。また、時間帯別では、0時~6時が16件と約1/3を占めており、次いで6時~12時の時間帯に13件発生しております。
事故形態 | 平成22年 | 平成23年 | 平成24年 | 平成25年 | 平成26年 |
---|---|---|---|---|---|
人対車 | 5 | 10 | 13 | 13 | 7 |
車外放出 | 8 | 9 | 10 | 8 | 6 |
時間帯 | 0~6時 | 6~12時 | 12~18時 | 18~24時 |
---|---|---|---|---|
発生件数 | 16 | 13 | 11 | 9 |
(1)もし、交通事故や車両故障が発生したら・・・
高速道路は、時速100km近い車が行き交っている空間です。一般道と同じ感覚で行動すると、思わぬ事故に巻き込まれる恐れがあります。交通事故・車両故障などの緊急事態が発生した場合の避難等措置の適否が生死を分けることもあります。
事故・故障車付近の本線車道や路側帯を歩き回ると大変危険です。
高速道路は一般道とは違います!同じ感覚での行動は絶対におやめください。
後続車の運転手があなたの車に気づいているとは限りません。
ハザードランプ・発炎筒・停止表示器材等で後続車に対する注意喚起を行ってください。また、万が一の場合に備えて、発炎筒・停止表示器材は必ず車載しておきましょう。(「高速道路をご利用のお客さまのうち、約6割が停止表示器材を携行していない」という警察庁の調査結果もあります。)
車内や車の前後での待機は大変危険です。運転手も同乗者も全員、すみやかにガードレールの外など安全な場所へ避難してください。
110番、非常電話、道路緊急ダイヤル(#9910)などで事故や故障状況を通報してください。
(2)車外放出事故防止のために、全席・全員シートベルト着用を!
高速走行で衝突した場合、シートベルトをしていないと体が車内で振り回され、ガラス部を突き破って、体が車外へ放出されることがあり、路面への落下時の衝撃や後続車にはねられるなどにより、死亡に至るケースがあります。
シートベルトがあなたを守ります。運転席・助手席だけでなく、後部座席も全員、シートベルトを装着しましょう 。
なお、6歳未満のお子さまを同乗させる場合、チャイルドシートの使用が義務付けられています。
高速道路におけるシートベルト非着用者の致死率は、着用者の 約18倍 に跳ね上がります!
(平成25年 警察庁資料による)
冬装備を万全に、細心の注意で安全運転を!
<高速道路に乗る前に>
冬の高速道路では頻繁に気象が変化します。必ず、冬用タイヤを装着しましょう。併せて溝の減り具合など、タイヤのコンディションもしっかり確認してください。
冬の高速道路では突然の大雪になることがあります。いざという時のために、チェーンを携行してください。また、チェーンの付け方も事前に確認しておいてください。
アイハイウェイ では交通状況MAPの「雪道情報」で、通行止め区間や冬用タイヤ等の装着が必要な区間などの情報、道路気象情報(西日本限定)及び降雪予測(西日本限定)を発信しています。この他にもラジオ・テレビなどで、交通情報や気象情報を確認してからお出かけください。
なお、大雪の気象予測が出された場合には、アイハイウェイのテロップ部にて情報提供を行います。
<高速道路走行中は>
逆走は重大事故に繋がります!
高速道路での逆走事案が後を絶ちません。平成23~25年において、管内の高速道路上で確保された逆走事案は、221件に上ります。(警察庁・NEXCO西日本調べ)
<逆走しないための注意事項>
逆走しないために、案内標識や路面表示などで進行方向を十分確認し走行してください。
行き先を間違えたり、行き過ぎてしまっても、次のインターチェンジで降り、高速道路を乗り直してください。本線上や料金所付近では、絶対にUターンやバックはしないでください。
<逆走車を発見したら>
逆走車を見かけたら、料金所係員への通報のほか、最寄りのSA・PAの非常電話、同乗者の方から道路緊急ダイヤル(#9910)で通報をお願いします。通報をいただくと、逆走車の発生を情報板やハイウェイラジオで直ちにお知らせいたします。
逆走車の情報を見たり聞いたりしたら、速度を落とし、十分な車間距離をとって通行帯の一番左側を走行してください。
なお、逆走車を前方に発見したら、路肩などの安全な場所に停止して、衝突を避けてください。
(1)交通安全対策(ハード対策)
NEXCO西日本では、交通事故の発生しやすいカーブ区間や長い下り坂などを中心に看板による視覚的表示、矢羽根板、薄層舗装、凹凸路面標示などにより速度を抑制するよう注意喚起を行っています。これらの表示を見たら、特に速度超過に気を付けて、車間距離を十分に取るなどの安全走行をお願いします。
また高速道路での逆走を防止すべく、(1)合流部でのUターンを抑制するために、注意喚起の「矢印板」及びゼブラゾーンへの「ラバーポール」の設置、(2)路面に進行方向を示す「矢印」を標示、(3)本線からサービスエリア等への流入ランプに、逆走した車両から見える「注意喚起看板」を設置、などの各種対策を実施しています。
<対策の一例>
自発光式視線誘導標
矢羽根板、反射テープ
高輝度レーンマーク
導流レーンマーク
注意喚起看板
薄層舗装
矢印路面標示
矢印標示板
(本線合流部中央分離帯側)
注意喚起看板
(サービスエリア等)
(2)交通安全啓発活動
NEXCO西日本では、SA・PAや市中での交通安全イベントにおける交通安全キャンペーンのほか、以下のような啓発活動を行っております。
昨年11月より、高速道路での交通死亡事故を抑止するために、警察庁・国土交通省・各高速道路会社やトラック協会など関係機関が一丸となり、「レッツ ブレイク!! (ひと息入れて安全運転)」をキャッチフレーズに、全国各地で統一的な啓発活動を推進しています。
NEXCO西日本においても、交通安全キャンペーンでの啓発チラシの配布、SA・PAにおけるポスター掲出、アイハイウェイのテロップ部での広報、当社ウェブサイト内への専用ページ開設等により、積極的に活動に参画しています。
あくびが出たら危険信号!高速道路に入ったら早めに休息をとり、気分をリフレッシュさせて眠気を覚ましましょう!
SA・PAでの休憩の機会をできる限り増やして、安全運転で目的地まで走行してください。
NEXCO西日本グループでは、「愛する人・愛してくれる人を想う気持ち」を原動力に、想いやりの心の輪を拡げることで、みんなでいっしょに交通事故ゼロを目指すプロジェクト“DRIVE&LOVE”を推進しています。
現在、プロジェクトには、230を超える企業や団体の皆さま、約21,000名の個人の皆さまにもご賛同いただき、社会全体で運転への意識を変えていこうとしています。
今後も交通事故ゼロを目指し、一人でも多くの方に「愛する人、想い出してから運転」を実践していただけるよう、“DRIVE&LOVE”のメッセージを発信していきます。
詳しくは、ぜひDRIVE&LOVE [ドライブ&ラブ] | ドライブには、ラブがいる。 をご覧ください。