平成27年4月22日
西日本高速道路株式会社
NEXCO西日本(大阪市北区、代表取締役社長:石塚 由成)は、100%の安全・安心の追求や道路資産の永続的な健全性確保を目指し、専門技術力を有する人材を継続的に育成していくための施設「未来につなぐ道の学校 茨木技術研修センター」を大阪府茨木市に開設します。劣化した実橋梁による点検・診断などの実践的研修を本格始動して、事業許可を受けた更新事業を着実に実施します。
道路構造物の老朽化や経年劣化に対し、永続的に高速道路資産の健全性を確保するためには、点検・診断・補修・評価に至るメンテナンスサイクルの中核を担う技術者の確保・育成が不可欠です。
また、点検・診断の効率化・高度化やそのための基準類・情報基盤の整備、先に(3月25日)国土交通大臣から事業許可を受けた更新事業の着実な実施など、これら多岐にわたる課題に対処していくためには、今後も高度な技術力を有する専門技術者を継続的に育成していくことが必要となります。
弊社では、昨年度より整備を進めてきた研修施設をこの度開設し、技術力の伝承・向上のための継続的な人材育成をより一層強化していきます。
※I-TR:Ibaraki technical TRaining center
I-TRの「I」には、innovation(革新)、inspiration(ひらめき・奮起)、intelligence(情報)の3つのIに愛(心)を込めてのぞむという意味をもたせています。
本研修施設では、劣化損傷した実橋梁などの道路本体構造物の供試体を設置し、損傷要因の体系的理解の習得や点検から診断までを実体験する「体験型研修」を主に実施いたします。あわせて、通信設備やETC・料金設備など道路附帯施設の模擬設備を設置しており、障害対応や接客対応などの実践的な研修も実施いたします。
このように本研修施設は、橋梁をはじめとする道路本体構造物や道路付帯施設に関わる研修のみならず、料金徴収サービスの接客向上訓練なども行う高速道路事業の総合的な研修施設としています。
建物全景
講義室(最大70名を収容)
劣化により撤去した橋梁床版
鳥飼大橋(手前)は日本道路公団初の有料道路橋
基準の変遷を再現した鉄筋供試体
実物大の舗装供試体
グラウンドアンカー耐荷力試験機
ETC設備
デジタルカメラを用いたひび割れ調査を体験
赤外線カメラを用いた浮き・はく離の調査を体験
≪道路本体構造物に関する主な研修≫
≪道路附帯施設に関する主な研修≫
≪料金サービスに関する主な研修≫