平成27年6月3日
独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構
西日本高速道路株式会社
独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(神奈川県横浜市、理事長:勢山廣直)(以下、「高速道路機構」という。)とNEXCO西日本関西支社(大阪府茨木市、支社長:村尾光弘)は、本日、下記のとおり連名で兵庫県警察本部交通部高速道路交通警察隊に告発を行いましたのでお知らせします。
平成27年4月14日に、第二神明道路上り線明石西本線料金所(兵庫県明石市魚住町清水)において、道路法第47条第2項に違反して、大型トレーラーを通行させた運転手を同法第104条第1号、その雇用主である運送事業者を同法第107条に該当するものとして、兵庫県警察本部交通部高速道路交通警察隊に告発しました。
今回の違反は、車両制限令で定められた一般的制限値25トンを大きく超過する車両総重量53.35トンで大型トレーラーを通行させていたことから、極めて悪質であると考えております。
※違反概要については別添(154KB) 参照。
これまでは、違反で重大交通事故を発生させた者や指導にもかかわらず違反を繰り返す常習違反者等を対象に告発をしてきましたが、今年1月に国土交通省から、車両総重量が基準の2倍以上の重量超過の悪質違反者に対しては、その違反の事実をもって告発を行う実施方針が打ち出されたことに伴い、高速道路機構及びNEXCO西日本を含む高速道路6会社においては、この方針に基づき、高速道路における悪質違反者への厳罰化を図っているところです。本件は、この方針に基づき告発を行う最初の適用事案になります。
高速道路機構及びNEXCO西日本は、今後とも関係機関と連携を図り、道路法違反車両に対しては厳正に行政措置を行い、安全で円滑な交通の確保に努めてまいりたいと考えています。
車両制限令違反車両、特に重量違反車両は、国民の財産である道路を劣化させる要因となるだけではなく、速度低下、操作性低下など、重大事故を誘発する可能性のある極めて危険な車両であるため、厳しく取り締まるべき車両です。
NEXCO西日本では、専門的に取締を行う車限隊を組織し、日々、違反車両に対する指導取締りを行っています。
なお、取締現場での直接指導以外にも、悪質違反者については、別途、高速道路機構と高速道路6会社連名による文書警告や、弊社開催の車両制限令違反者講習会に悪質違反者(社)の責任者を招請して対面指導を行う等、高速道路機構と高速道路6会社が連携して違反撲滅に向けた取り組みを行っています。
車限隊により、違反が疑われる車両を安全な場所に停車させ、車両総重量や車幅などの計測、特殊車両通行許可証の確認を経て、違反の有無を判断し、違反の程度が軽微な場合は指導警告、重大な場合は措置命令(行政処分)を当該違反車両の運転手に命じます。
なお、措置命令の場合は、高速道路からの退出命令(次インターチェンジでの流出等)を命じますが、悪質な違反の場合は車両を安全な場所に留め置き、積荷を軽減させる措置を命じる場合もあります。
国土交通省は平成26年5月9日付けで「道路の老朽化対策に向けた大型車の通行の適正化方針」を策定し、今後、悪質違反者には厳罰化していくことを盛り込んで公表しました。この方針に関係する具体的な施策の一つとして、平成27年1月23日に車両総重量が車両制限令の一般的制限値よりも2倍以上超過している悪質違反者については、違反事実をもって告発を行う「即時告発」の実施方針が打ち出され、同年2月23日に施行されました。
高速道路機構及び高速道路6会社においても、この方針を参考に、悪質違反者への厳罰化を図っています。