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特集1:高速道路の点検・再生

特集1:高速道路の点検・再生/新たな技術の開発と人材育成を強化しながら道路の大規模更新を推進していきます

私たちの取り組み
  • 1. 高速道路を長く安心してご利用いただけるよう、計画的、効率的な点検を実施しています
  • 2. より効率的かつ高い精度で老朽箇所を発見できる新技術を開発・導入しています
  • 3. 本格化する大規模更新に備え、人材の育成を強化しています
  • 4. 「高速道路リニューアルプロジェクト」に本格着手しています

課題

約4割が供用後30年を経過するなど
老朽化が進む高速道路

高速道路の老朽化の要因
  • 大型車両・交通量の増加
  • 短時間異常豪雨
  • 凍結防止剤の散布
  • 重量超過違反の車両
高速道路の経過年数(2016年3月末現在)

グラフ:高速道路の経過年数(2016年3月末現在)

1高速道路を長く安心してご利用いただけるよう
計画的、効率的な点検を実施しています

高度経済成長期に整備されたインフラの老朽化が進むなか、巨大地震等、大規模災害への備えの必要性も高まっています。2013年11月に策定された「インフラ長寿命化基本計画」に基づき、道路の維持管理においては事後保全から予防保全へ転換を図り、点検から補修と結果の記録までの一連の業務を効率化することで、メンテナンスコストの最小化を図っています。

2015年度に実施した橋梁点検の数:1,946橋
写真:橋梁点検車からの目視、打音点検橋梁点検車からの目視、打音点検
2015年度に実施したトンネル点検の数:271本
写真:高所作業車からのトンネル坑口の点検高所作業車からの
トンネル坑口の点検
写真:ジェットファンの点検ジェットファン新規ウィンドウを開きますの点検
写真:照明設備等の目視、打音点検照明設備等の目視、打音点検

2より効率的かつ高い精度で老朽箇所を発見できる
新技術を開発・導入しています

橋梁点検では目視による点検に加え、2012年度からデジタルカメラを用いた機械点検を導入し、老朽箇所や損傷箇所の早期発見に努めています。超高精細画像の処理技術で状況を的確に把握し、点検者の習熟度に左右されることのない効率的な点検を行っています。

さらに、構造部材を固定するアンカーボルト新規ウィンドウを開きますの劣化や不具合を効率的に点検し、高精度で診断する新たな非破壊検査新規ウィンドウを開きます技術を開発中です。調査で得られる情報は定量的に記録蓄積され継続的なモニタリングが可能となることから、今後の導入が期待されています。

トンネル覆工点検システムの検査速度:100km/h
写真:ラインセンサカメラを用いたトンネル覆工コンクリートの点検ラインセンサカメラを用いた
トンネル覆工コンクリートの点検
写真:トンネル覆工点検車両トンネル覆工点検車両

3本格化する大規模更新に備え、人材の育成を強化しています

道路の点検・維持管理を担う技術者を育成するため、2015年6月、大阪府茨木市に「未来につなぐ道の学校 茨木技術研修センター」(Ibaraki technical Training center:愛称I-TR(アイトレ))を開設しました。

I-TRでは実際に劣化損傷した構造体のサンプルをもとに原因を体系的に理解し、点検から診断までを実体験する「体験型研修」を実施しています。さらに、基礎知識や専門技術を習得する研修もあわせて実施することを通じて、技術力の伝承、向上のための継続的な人材育成を行っています。

2015年度に実施したI-TR研修参加人数:2,854人(当社グループ全体)
写真:サンプルを使った打音点検の研修サンプルを使った
打音点検の研修
写真:撮影した画像から損傷箇所を発見するauto CIMA System撮影した画像から
損傷箇所を発見する
auto CIMA System
写真:サンプルを使った研修の様子サンプルを使った研修の様子

写真:茨木技術研修センター長 竹野 毅茨木技術研修
センター長
竹野 毅

社員コメント NEXCO西日本

メンテナンスサイクルの中核を担う技術者を育成しています

「保全は難しい」と言われる所以は、道路構造物の劣化進行が、建設時の設計や施工基準、開通後の使用環境や補修履歴などにより、複雑で多様な様相を呈することです。膨大な点検・診断情報から、危険や劣化要因を察知し、迅速かつ的確な補修時期と補修工法を判断するには高い技術力が必要です。また、現在、科学技術を駆使した点検・診断の効率化や、膨大な保全情報を記録・蓄積し迅速活用する情報基盤の高度化など、メンテナンスサイクルを確実かつ円滑に実行するための技術開発を進めています。このように保全技術者は、過去の技術変遷から最先端に至る広範な技術を身に付けることが求められています。

茨木技術研修センター(I-TR=アイトレ)では、劣化床版新規ウィンドウを開きますの実物などを設置し「体験型」の学習環境を整備しています。ここでは、保全技術をはじめ、建設技術・安全管理・技術者倫理・自己研鑽の勧めなど技術者としての自律をサポートする広範な研修プログラムを用意し、メンテナンスサイクルの中核を担う技術者を育成しています。

4「高速道路リニューアルプロジェクト」に本格着手しています

NEXCO西日本は、2015年3月25日に国土交通大臣から道路整備特別措置法に基づき事業許可を受けた更新事業に2016年度から本格的に着手しています。 本事業は、NEXCO3会社あわせて約3兆円の規模で、15年間の長期にわたって実施されます。

本事業では、老朽化した鉄筋コンクリート床版新規ウィンドウを開きますを、より耐久性の高い床版へ取り替えるなどの大規模な工事を実施するため、長期間にわたる交通規制が必要です。当社は交通規制に伴う社会的な影響をできる限り軽減するための工夫を継続的に行うとともに、高速道路をご利用のお客さまや沿道の皆さまに丁寧な情報発信を心掛けてまいります。

対面交通規制の仕組み

図:対面交通規制の仕組み

写真:床版の取替工事とそれに伴う対面交通規制床版の取替工事とそれに伴う対面交通規制

図:お客さまや沿道の皆さまへ、分かりやすく丁寧な情報発信に努めています