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お知らせ

第4回 新名神高速道路 鵜殿ヨシ原の環境保全に関する検討会(議事要旨)

1.日時

平成26年5月25日(日曜)14時30分~17時00分(予定30分超過)

2.場所 

新大阪ブリックビル 3階会議室 

3.出席者

出席委員:
鎌田委員、小山委員、中瀬委員、西垣委員、布谷委員、服部委員
オブザーバー:
宮内庁 式部職 楽部 池邊首席楽長
国土交通省 近畿地方整備局 淀川河川事務所 田井中所長
高槻市 産業環境部 田中部長
鵜殿のヨシ原保存会 内本会長、平城副会長
上牧実行組合 伊藤組合長、木村書記
(欠席:雅楽師、皇學館大學特別招聘教授 東儀秀樹氏)
事業者(事務局): 西日本高速道路株式会社
執行役員 芝村関西支社長
関西支社建設事業部 桃井環境担当部長
関西支社建設事業部 赤松建設第二課長
関西支社新名神大阪東事務所 諸富所長

4.議題

1)開会
2)事業者挨拶
3)出席者の紹介
4)議事ならびに説明事項
  1. 植物WGからの報告

    植物WG事務局から 資料2(5,326KB) PDFファイルを開きます  に基づき、鵜殿ヨシ原における篳篥用ヨシの生育および環境調査について説明。

    (1)
    篳篥用ヨシ採取エリアについて

    今年の篳篥用ヨシの採取エリアは、現地確認の結果、昨年と概ね同様、新名神計画ルートから下流側に離れた箇所であった。

    (2)
    ヨシ生育調査結果について

    ヨシ全数刈取調査を行った結果、篳篥用ヨシ採取エリアにおける草丈の分布ではその他のエリアと比べて4メートル付近に顕著なピークが見受けられたが、台風18号による冠水の影響もあるためか、茎径の分布では明確なピークの差が見られなかった。

    (3)
    ヨシ地下部掘削調査結果について

    ヨシの根系は、深さ2メートルまでの範囲に90パーセント以上が存在し、地表から深くになるに従って減少する傾向にあった。

    地下茎の分布は、緩いシルト層・砂質土層で確認されたが、粘性土層では確認されなかった。

    (4)
    土の物理的・化学的性質分析結果について

    土の物理的性質について、今後ヨシの生育条件に関する検討を進める。

    土の化学的性質について、篳篥用ヨシ採取エリアとその他のエリアでは明確な違いが見受けられない。

    (5)
    土壌水分測定、地中温度測定結果について

    導水路への通水開始の前後の期間で、土壌水分および地中温度の明確な変化は確認されなかった。

    (6)
    篳篥用ヨシ採取エリアに対する水分供給について

    篳篥用ヨシ採取エリアにおいて、ヨシの根茎の分布状況及び地下水位の変化や土壌水分の変動結果から、ヨシの根系に対する水分供給は雨水が主体的であると推察される。

    (7)
    鵜殿ヨシ原における導水路の効果について

    導水路はヨシ群落(一般的なヨシ)の復元・保全には効果的であると推察される。

    (8)
    ヨシの遺伝特性調査について

    学識者による鵜殿ヨシのDNA特性評価作業を現在実施中である。

    (9)
    これまでの取り組みと今後の進め方

    これまでの取り組み内容と今後の進め方および、平成26年度のヨシの生育・環境調査計画について報告

    (10)
    その他
    • 現地で実際に篳篥用ヨシを採取されているオブザーバーのみなさんから、ヨシの質と生育環境についてコメントをいただいた。
      • 導水路の水は一般的なヨシの生育には効果的であるが、篳篥用ヨシの生育にはよくない。
      • 篳篥用ヨシは、雨が少ないと良いヨシが育たないなど、その年の降雨状況により、質が異なる。
      • 篳篥用ヨシは刈取時に重みがあるが、導水路に近いヨシは、茎が太くても厚みがなく折れやすい。
      • ここ数年、篳篥用ヨシの採取箇所は同じ箇所で限定的であり、縮小傾向にある。
    • 各委員からは、下記のご意見および検討すべき課題を頂戴した。
      • 草丈と茎径は、継続して調査することで、台風の影響の有無等を踏まえた相関関係を分析すること。
      • 基本的に地下茎は水平方向に繁茂するため、深い位置の地下茎は徐々に土壌が堆積していったものと推察される。
      • 篳篥用ヨシとその他のヨシとの乾燥重量の違いについて検討してはどうか。
      • これまでに得られた各種の知見をそれぞれ平面図上に表して整理し、関係性を検討すること。
      • 調査区の面積を小さくして多く設けることについては、篳篥用ヨシとその他のヨシの生育環境分析の精度を向上させるために効果的と考える。
      • 導水路の水は、ヨシ原の復元に良い影響があったが、篳篥用ヨシの生育には関与していない傾向があることが推察される。
      • 地元の方のご意見を参考にして篳篥用ヨシとその他のヨシの生育箇所に関する全体計画を検討するべき。
  2. その他 報告事項
    (1)
    植物WG事務局から、鵜殿ヨシ原焼き調査結果( 資料3(537KB) PDFファイルを開きます )について説明
    (2)
    高速道路総合技術研究所 緑化技術センターより、ヨシの育成試験( 資料4(3,170KB) PDFファイルを開きます )について説明
    (3)
    鵜殿ヨシ原研究所 小山所長より、鵜殿ヨシの生育環境に関する情報提供(参考「導水による地下水上昇がヨシ群落の増大に寄与。通水開始後の水の動きについて」(現在、記載内容について照査確認中))
    (4)
    事務局より、会場横廊下の展示物内容の紹介
    (5)
    事務局より、次回検討会の冬頃の開催予定を連絡
5)閉会
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