令和元年7月31日
西日本高速道路株式会社
三井住友建設株式会社
NEXCO西日本(大阪市北区、代表取締役社長:酒井 和広)と三井住友建設株式会社(東京都中央区、代表取締役社長:新井 英雄)は、鉄筋やPC鋼材に替わり、腐食しない新材料を緊張材として用いた『超高耐久橋梁:Dura-Bridge (Durable Bridge:耐久性のある橋)』の共同研究を平成22年3月より進めてきました。
今回、橋梁の一部を構成する車両用防護柵について、Dura-Bridgeの研究成果を応用し、超高耐久壁高欄(Dura-Barrier)を開発しました。本技術は、腐食する鋼材を一切使用せず、腐食しない材料であるGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)ロッドをプレキャスト壁高欄本体の補強材及び床版との接合部材として使用することで、壁高欄の超高耐久化を実現するものです。コンクリート片はく落などによる第三者被害を防ぐとともに、耐久性の向上により維持管理費用の削減が可能となります。
今後は、飛来塩分や凍結防止剤散布による鋼材の腐食環境が厳しく高い耐久性が望まれる箇所や、床版取替え工事への適用を目指します。
高速道路の壁高欄は、経過年数による老朽化だけでなく、凍結防止剤の散布や沿岸部での飛来塩分などにより、鋼材の腐食による劣化が進行しやすい部位です。今回、このような鋼材の腐食環境が厳しく高い耐久性が望まれる箇所や、床版取替え工事へ適用される壁高欄の耐久性向上を目指し、これまで研究を行ってきた鋼材を一切用いない超高耐久橋梁(Dura-Bridge)での研究成果を応用し、超高耐久のプレキャスト壁高欄(Dura-Barrier)を開発しました。
実物大の壁高欄モデルに対する衝突実験を実施した結果、従来の鉄筋やコンクリートを用いた壁高欄と同等の安全性を有することを確認しました。
様々な構造検討や衝突試験により、実橋へ適用するのに十分な強度と安全性を有することを確認しました。今後、高い耐久性が望まれる箇所や床版取替え工事への適用を検討していきます。
2025年5月8日
2025年5月8日