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ニュースリリース

令和3年度の雪氷対策状況について

令和4年3月30日
西日本高速道路株式会社

NEXCO西日本(大阪市北区、代表取締役社長:前川 秀和)は、冬の高速道路の安全・安心を確保するため、国の「冬期道路交通確保対策検討委員会」における、『大雪時の道路交通確保対策中間とりまとめ(平成30年5月)』に基づき、「人命を最優先に、幹線道路上で大規模な車両滞留を徹底的に回避すること」という新たな考え方のもと、凍結防止剤散布作業や除雪作業等、高速道路の安全で円滑な交通確保に向けて各種対策に取り組み、大雪時の雪氷対策の強化を図ってまいりましたが、令和3年度の雪氷対策状況についてお知らせします。

【雪氷対策の状況】

  1. 気象概況
  2. 降雪予測に基づく予防的通行止め
  3. 雪氷対策期間中における通行止め要因の分析
  4. 積雪・視界不良による通行止めの経年比較
  5. 車両滞留の早期解消への取組み
  6. お客さまへの広報
  7. 車両滞留発生時の対応と考察
  8. 雪氷期の通行に関するお願い

1.気象概況

  • 今冬期は、ラニーニャ現象も影響し、直近3ヵ年と比較すると、各地で気温が低い傾向となりました。また、12月中旬から強い寒気の流入に伴う冬型の気圧配置により、近畿及び中国地方の日本海側を中心に大雪をもたらす寒波が複数回発生しました。

代表的な地点での累積降雪量

  • 令和3年12月1日~令和4年2月28日までの主な降雪について
(1)
令和3年12月25日~27日 日本海側の強い冬型の気圧配置の影響に伴う大雪
  • 大雪に関する国土交通省緊急発表
  • 大雪に関する緊急発表(近畿地方整備局)

降雪量:米子道 蒜山IC付近 累計40cm、舞鶴若狭道 舞鶴PA付近 累計80cm
最大通行止め延長:約10km(舞鶴若狭道) 【訂正】左記赤文字箇所を訂正しました。(令和4年3月30日追記)

主な降雪について

(2)
令和4年2月16日~17日 日本海側の冬型の気圧配置及び南岸低気圧の影響に伴う大雪
  • 大雪に関する緊急発表(近畿地方整備局)

降雪量:米子道 蒜山IC付近 累計60cm、舞若道 舞鶴PA付近 累計37cm
最大通行止め延長:約525km (舞鶴若狭道、山陽道、中国道、浜田道、広島道、高松道、徳島道、大分道)

主な降雪について

2.降雪予測による予防的通行止め

  • 大雪が予想される場合には、大規模な車両滞留を防ぐため、早期に通行止めを判断。
除雪能力を超える強雪予測がある場合に、超過見込み時刻の3時間前に通行止めを判断のうえ、通行止め予告広報等を行います。

今冬期において、西日本管内では降雪予測に基づく予防的通行止めは実施しておりません。

3.雪氷対策期間中における通行止め要因の分析

  • 雪氷対策期間中における通行止め回数のうち、約7割(124回)が、事故等交通障害による通行止めとなりました。
  • 約3割が積雪(42回)・視界不良(2回)による通行止めとなり、主な通行止め要因は下記のとおりとなります。
    (1)
    予測以上の積雪による通行止め
    (2)
    近接区間の事故に伴い、警察協議に基づく安全確保のための通行止め
    (3)
    状況確認・走行の危険性(速度低下・ふらつき運転等)による通行止め

雪氷対策期間中における通行止め要因の分析

4.積雪・視界不良による通行止めの経年比較

  • 通行止め発生状況は次のとおりです。 ※事故が発端原因事象除く
    • 雪による通行止め回数 44回 (昨年度同時期に比べて8割減)
    • 雪による通行止め量 8,663km・h (昨年同時期と比べて9割減以上)

積雪・視界不良による通行止めの経年比較

5.車両滞留の早期解消への取組み

  • 車線閉塞を伴う事故等が発生した際には、新たな車両の進入を防ぐために速やかに当該区間の通行止めを実施
  • 現地状況把握のため、交通監視カメラ映像等を確認し、速やかな現地状況の共有
  • スタック車両の発生に備え、トラクターショベル・大型レッカー車等の救出用車両を事前配備し、事象確認後は速やかに救出作業を実施
  • 中央分離帯開口部や緊急開口部の活用等による滞留車両解消を準備(今冬期では実績なし)

(対応事例の紹介)

  • 令和3年12月28日 E27舞鶴若狭道 福知山IC~舞鶴西IC セミトレーラー1台(スタッドレス装着)単独事故による車線閉塞が発生 (滞留車両 約150台 滞留長 約2km)

対応事例の紹介

⇒ トラクターショベル・除雪車両を出動させ、早期に堆雪排除を行うとともに、通行帯を確保

⇒ 順行にて滞留車両を退出し、事故発生から約1.5時間後に滞留解消

⇒ 除雪作業を行い、事故発生から約3時間後に通行止めを解除

6.お客さまへの広報

  • 降雪時の通行止めや車両滞留の原因となる交通事故・スタック等の発生防止には、高速道路を利用するお客さまのご理解・ご協力が不可欠であるため、以下の事項について繰り返し広報を実施しました。
    (1)
    大雪の気象予測がある場合や「大雪に関する緊急発表」が出された場合は、不要不急の外出をお控えいただくことや広域的な迂回、出発時間の変更等の計画見直しをお願いいたします。
    (2)
    冬用タイヤ装着とチェーン携行等の冬用装備の用意をしていただき、雪道を走行する際の早めのチェーン装着をお願いいたします。
    (3)
    雪道での更なる安全運転を心がけていただきますようお願いいたします。
    (4)
    お出かけ前には最新の交通状況や天気予報をご確認いただくようお願いいたします。

(広報事例の紹介)

広報事例の紹介

広報事例の紹介

広報事例の紹介

広報事例の紹介

7.車両滞留発生時の対応と考察

  • 今期の滞留車両発生時の対応状況により、以下の内容を確認しました。
    • 滞留車発生時刻と発見時刻には殆ど差異がなく、お客さまからの入電やCCTVカメラ確認・巡回車による発見など、概ね速やかに状況確認を実施しています。
    • スタック車両発見後は、速やかに通行止めを実施し、更なる滞留を増大させない対応を図っています。
    • 状況確認班の現場到着に時間を要した事案がありました。所掌する管理延長が長い区間では、巡回中車両等が現場に到着するまでに時間を要することがあります。来期に向けて、巡回体制や待機班を増強するなど、更なる対応時間の短縮を検討します。
    • 通行止めの原因となったスタック車両は7台発生しており、うち6台はスタッドレスタイヤ装着の大型車両でした。このような状況から、スタッドレスタイヤを装着していても積雪状況や道路構造(勾配等)などによって、走行不能となる場合があることを再認識しました。

8.雪氷期の通行に関するお願い

  • 降雪状況や交通状況等の情報確認が重要です。

    お出かけ前には アイハイウェイ アイハイウェイ 新規ウィンドウを開きます  で最新の交通情報を確認してください。
    アイハイウェイでは冬の高速道路を安全に走行して頂けるよう、雪道の交通情報や現在の天気・路面状況、降雪予測等の情報を提供しています。

  • 降雪予報や積雪がありそうな高速道路を走行する際は、必ず冬用タイヤで走りましょう。

    冬の高速道路では頻繁に気象が変化しますので、冬用タイヤを装着してください。併せてタイヤの溝の減り具合など、タイヤのコンディションもしっかり確認してください。

  • 特に雪の多い山間部等を走行する際は、タイヤチェ-ンを装着しましょう。

    冬の高速道路では突然の大雪になることがあります。いざという時のために、チェーンを携行してください。また、チェーンの付け方も事前に確認してください。既に多くの積雪がある地域を走行する際には、タイヤチェーンの装着をお願いします。

冬の高速道路では雪氷対策作業や冬用タイヤ装着のお願いなど、ご迷惑をお掛けしますが、更なる各種取組み・検討を進め、冬の高速道路の安全・安心の確保に努めてまいります。

今後とも皆さまのご理解・ご協力のほど、宜しくお願い申し上げます。