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関西支社

第八回 新名神高速道路大阪府域 地下水流動対策検討委員会議事録

1.日時

平成28年4月12日(火曜) 14時30分~17時

2.場所

コロナホテル 別館1階100A~C

3.出席者

委員長
西垣 誠(岡山大学大学院 環境生命科学研究科 特任教授)
委員
青木 一男(大阪工業大学 工学部都市デザイン工学科 教授)
委員
中屋 眞司(信州大学 工学部土木工学科 教授)
委員
小松 満(岡山大学大学院 廃棄物マネジメント研究センター 准教授)
委員
小山 倫史(関西大学 社会安全学部 准教授)
委員
大島 洋志(日本応用地質学会 名誉会員)
委員
八木 弘(高速道路総合技術研究所 トンネル研究担当部長)
関係行政
川合 卓爾(大阪府 都市整備部 交通道路室 道路整備課 課長補佐)
関係行政
梅本 定雄(高槻市 都市創造部 部長)
関係行政
上田 雄彦(茨木市 都市整備部 次長)
関係行政
南 正好(豊能町 建設環境部 課長)
関係行政
肥爪 慶一郎(箕面市 みどりまちづくり部 部長)
関係行政
鎌田 耕治(池田市 都市建設部 部長)
NEXCO
里深 一浩(NEXCO西日本関西支社 建設事業部 部長)
NEXCO
岩尾 哲也(NEXCO西日本関西支社 建設事業部 技術計画課 課長)
NEXCO
大久保 良和(NEXCO西日本関西支社 建設事業部 建設第一課 課長)
NEXCO
佐野 仁紀(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 所長)
NEXCO
小栁 公治(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 高槻西工事区 工事長)
NEXCO
宮内 智昭(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 茨木東工事区 工事長)
NEXCO
岡 浩一(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 茨木西工事区 工事長)
NEXCO
勘定 茂(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 箕面工事区 工事長)

(兼事務局)

NEXCO
宇根 孝司(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 副所長)
NEXCO
三井 邦弘(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 工務課 課長)
NEXCO
三好 忠和(NEXCO西日本エンジニアリング関西 道路技術部 係長)

4.議事次第

(1)
開会
(2)
出席者紹介
(3)
NEXCO西日本挨拶
(4)
委員長挨拶
(5)
議事

1)新名神高速道路の事業進捗状況について
2)各トンネルの進捗状況について
3)超長尺先進ボーリングの結果報告(箕面トンネル西)
4)非排水構造の終点位置の決定方法について(箕面トンネル東)
5)モニタリングデータの公開について

(6)
閉会

5.議事

1)
新名神高速道路の事業進捗状況について

NEXCO西日本から 【資料2-1】(1,270KB) PDFファイルを開きます に基づき説明・報告を行った。

2)
各トンネルの進捗状況について

NEXCO西日本から 【資料2-2】(8,258KB) PDFファイルを開きます に基づき説明・報告を行った。

3)
超長尺先進ボーリングの結果報告について(箕面トンネル西)

NEXCO西日本から 【資料2-3】(4,380KB) PDFファイルを開きます に基づき説明・報告を行った。

4)
非排水構造の終点位置の決定方法について(箕面トンネル東)

NEXCO西日本から 【資料2-4】(2,843KB) PDFファイルを開きます に基づき説明・報告を行った。

5)
モニタリングデータの公開について

NEXCO西日本から 【資料2-5】(4,482KB) PDFファイルを開きます に基づき説明・報告を行った。

6.主な討議内容

行政A:

竜王山トンネル工事により、一部の周辺に影響がでているとは、具体的にどういう内容なのか。

NEXCO:

西坑口付近の地区で、約30軒が井戸で生活しており、それに影響が出れば、とりあえず水道水に切り替えるということで対応させていただいている。また、水田等もあるため、出てきた水を返水して、今季の耕作には十分間に合わせる対応をしている。恒久対策としては、まだ、これから協議をさせていただく。

行政A:

きちっと対応しているということがわかって安心した。

委員A:

竜王山トンネル、箕面トンネルで湧水が確認されており、周辺の水位も少し低下している。山の表層の植生に、何か変化があるのか。また、そういう調査はしているのか。

NEXCO:

地表面の影響を把握するため、土壌水分量調査を行って問題無いことを確認している。また、高槻市や茨木市では、ヒダサンショウウオ等の貴重な動植物もいるため、別途、環境に関する自然環境保全検討委員会により、有識者の意見を取り入れ、適切に対応しているところ。

委員B:

箕面トンネル西において、超長尺先進ボーリングを行っているが、P.3-2の結果を具体的にどのように施工に反映したのか。

NEXCO:

トンネル掘削前に、その先の地質状況や、湧水状況が確認できたので、より早い準備や対策の検討に役立った。現在も、その情報により下り線の掘削を行い、下り線の掘削の情報も併せて上り線の掘削をより安全に進めている。このボーリングは非常に有効な調査だと思っている。

委員C:

高山川直下から湧水が出ると、河川に影響があると心配していたが、P.3-2により、事前に行った超長尺先進ボーリングからの湧水が比較的少なかったので安心している。

委員C:

箕面トンネル東において、湧水量が1.4m3/分となっているが、それは、どこから出てきているのか。非排水構造区間からであれば、今後、非排水構造が構築されれば、湧水は少なくなると思われる。

NEXCO:

主に非排水構造区間からの湧水である。

委員C:

P.3-1中央の平面図にあるFewa6断層は、非常に緩い傾斜なので、どこに出てきたか確認したい。

NEXCO:

箕面トンネル西では確認することができなかったが、箕面トンネル東において、現在の切羽位置から若干粘土を挟んだような脆弱した部分が出たので、確認中である。

委員D:

箕面トンネルにおいて、西側から湧水が多いのは、何か上に水を支えるような棚みたいなものがあるのかもしれない。東側は、透水係数が高いが、湧水があまり出ないので、非常にありがたいと思っている。

委員B:

非排水構造区間の端部であるファンカーテン位置の先で透水係数が高い場合、何か対策はするのか。

NEXCO:

非排水構造の端部で事前に調査を行い、主にトンネル掘削により透水係数が高くなった緩み領域でグラウトを施工する。その後、再度調査を行って透水係数を確認する。そこでトンネル軸方向への湧水の流出を抑制するため、その先の対策は行わない。

委員E:

非排水構造の端部で行うファンカーテングラウトは、どの程度の注入圧で行っているのか。

NEXCO:

P.4-3にあるとおり、まず水を注入し、岩盤がどのぐらいの圧力に耐えられるか、「限界注入圧」を確認する。注入することにより、岩盤が割れてしまっては、逆に透水係数が高くなってしまうため、それぞれの場所の試験結果により0.4Mpa~0.6Mpaあたりで注入を行っている。

委員D:

箕面トンネル東において、その周辺の透水係数が大きければ、勝尾寺川周辺の地下水がトンネルを通って、全部余野川に流れてしまう。しかし、勝尾寺川の東側は、非常に透水係数が小さく、2.7×10-7m/秒程度となっている。勝尾寺川の西側には断層破砕帯があり、それより更に西は、それほど透水係数の小さい地質が出なかったが、地山状況を確認すると、硬質な砂岩となっており、そんなに地下水も見られなかったので、P.4-1のとおり非排水構造の終点位置を決定した。非常にありがたいことであるが、土被りの小さい東側は、概ね1.4tm3/分という非常に少ない湧水量であり、現在は、それをポンプアップして勝尾寺川に返水している。この部分を将来、非排水構造にすることにより、勝尾寺川の水を守るための対策は、終了としたい。工事が終わった後も勝尾寺川の水を維持できるかについては、今後もモニタリングにより確認していく。超長尺先進ボーリング、非排水構造等、最高の技術で行っているので、この対策方針をご理解いただければと思う。

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