髙田 健太郎
TAKADA KENTARO
九州支社 北九州高速道路事務所 施設第一課
2021年入社 工学研究科 電気工学専攻 修了
北九州高速道路事務所に勤務する入社1年目の先輩社員に、
志望動機から新入社員研修、配属、日々の仕事、
そして休日の過ごし方について伺いました。
新入社員が感じたNEXCO西日本の仕事とやりがいについて、ご紹介します。
髙田 健太郎
TAKADA KENTARO
九州支社 北九州高速道路事務所 施設第一課
2021年入社 工学研究科 電気工学専攻 修了
NEXCO西日本を志望した理由は?
学生時代に所属していた研究室で、物流(コンテナ輸送)の最適化に関するシミュレーションの研究を行っていたことから、交通インフラに興味を持ちました。元々、地図を見るのが好きで、自動車やバイクも好き。これから来る新しいモビリティ社会にも関心があったことから、NEXCO西日本を志望しました。
インターンや会社説明会に参加した?
コロナ禍での就職活動だったため、会社説明会は基本的にすべてオンラインでした。1度だけ施設見学として、茨木技術研修センター「I-TR(アイトレ)」を訪問。そこで、危機対策や危険予知、サイン照明、ロボットカメラなどの最新技術を見学。メーカーでなくとも、発注者としてモノづくりに関われることを知り、ますます入社意欲が高まりました。
面接はどうだった?
面接も最終面接以外はオンラインでした。オンラインでの面接は、自分らしさが上手く伝わるのか不安でした。面接では、これからますます車社会が自動化、電動化、情報化する中で、施設系社員が果たす役割が大きくなるだろうという思いを率直に伝えました。内定をいただいたときは、とても嬉しかったです。
入社から2カ月間の新入社員研修は、コロナ禍によって、ほとんどオンライン研修でした。座学の一部とマナー研修、スタートアップ研修(社会人としてのスキルと課題解決力を磨く研修)など、一部対面で実施したものもありましたが、在宅勤務が多かったこともあり、社会人になった感覚がちょっと薄いスタートでした。ただ、オンラインでグループワークや発表を行うなど、同期と交流できたことはとても良かったです。
新入社員が本社のそれぞれの課に配属され、先輩社員に付いて実務を通して仕事の進め方を学ぶOJT研修も約1カ月経験しました。本配属の約2週間前に、本社OJT配属先の課長から、北九州高速道路事務所に配属になった旨を伝えられました。これまでずっと関西で暮らしてきたこともあり、せっかくNEXCO西日本に入社したのだから、全ての管轄エリアを経験したいと思っていたので北九州は丁度良い配属地だと感じました。
NEXCO西日本は、各地に独身寮や借り上げ社宅などがあり、会社のサポートを受けながら赴任準備をしました。関西で生まれ育った私にとっては知り合いもほとんどおらず土地勘もない地で不安ではありましたが、北九州高速道路事務所には職種は異なりますが、他に4人の同期が配属されていたこともあり心強かったです。
初出勤後は、挨拶や事務所の案内、その後、事務所が管轄するエリア特性などの説明を受けました。本州~九州の玄関口となる関門自動車道(下関IC~門司IC)や九州自動車道(門司IC~福岡IC)など、交通量が多い区間を管理すること、関門橋や関門トンネルなど特殊な施設設備を保守することを知りました。様々な経験が積めると、期待が膨らみました。
施設第一課に配属となり、管轄道路の施設設備に関する点検や保守、改築、設備更新などの業務を担当。先輩社員の隣で教わりながら、一つずつ仕事を覚えました。
高速道路上の施設設備を巡回点検するグループ会社からの報告をとりまとめ、補修が必要な施設や補修作業内容を確認・報告する、グループ業務を担当。補修によって変更となった資産情報を支社に連絡したり、実際に現場に立ち会い、現場作業の安全性の確認をしたり。事故防止のための防護柵やトンネル非常用設備の点検など、複数の工事を集中的に行う夜間通行止めも経験しました。
上司から「やってみるか」と言われ、下関市の教職員の方々に向けた関門トンネルの案内役を務めました。関門トンネルは、上は車道、下は人道というユニークな構造。高速道路ではありませんが、NEXCO西日本はこのトンネルの維持管理を担い、換気や排水処理で安全を守っています。
配属されて間もなく、乏しい知識を補うため入念な下調べを行い、下関側の人道入口横に設けられた「関門プラザ」でトンネル概要や歴史、用いられている設備などについて説明しました。自分たちの活動を一般の方に広報するのも重要な仕事。ポイントを押さえて説明できたことにやりがいを感じました。
事業を進めるためにはコストがかかります。次年度に取り組む予定の重点事業について支社に説明し、事務所としての予算を通していきます。通常、支社への説明は課長や経験豊富な先輩社員が行うのですが、上司の計らいでその一部を任されました。トンネル内照明設備や情報板の更新について修繕が必要になった経緯や緊急性などを説明しました。それらを説明するためには、自分が理解していなければなりません。設備について深く学ぶよい機会になりました。
九州支社施設課が、若手育成のために、「元気玉プロジェクト」という勉強会を定期的に実施してくれています。施設系社員は、建築・電気・機械・通信のすべての業務を担当しますが、自分の専門分野以外は分からないことも多い。そうした面を補えるよう、オンラインや現地見学など学びの機会を用意してくれています。11月は熊本を訪問し、トンネル内非常用設備のひとつ、水噴霧設備(水を霧状に放水してトンネル火災発生時の延焼防止・火勢抑制に用いる設備)について説明を受け実際に現場で水が噴射する様子を見学しました。機械系の設備について、また一つ知識が増えました。
関門橋の照明の更新に備え、事前の調査や検討を進めるメンバーに。これから、明石海峡大橋をはじめ、スカイツリーなどのイルミネーションを手がけているメーカーに話を伺ったり、現地視察に行ったりする予定です。ライトアップ照明は、人の目に触れ、喜びや楽しみを与えることができる設備。センスも問われるだけに責任重大ですが、先輩たちと一緒に橋を彩り、安全と感動を届けられるよう、進めていきたいと思っています。
ずっと野球をやっていたこともあり、体を動かすことが好きで、仕事終わりや週末にジムに通って運動し、最後にサウナに入って整っています。また、入社してからゴルフも始めました。すでにゴルフをしている友人も多いので、一緒にコースを回れるようになれたらと日々練習に励んでいます。また、北九州に赴任したら九州全県を旅行しようと思っていたのですが、まだ達成できていないので、これから九州ドライブを楽しみたいと思っています。
最近、特に嬉しかったのは、全国の高校野球のOB/OG大会に出場したこと。高校野球の聖地「甲子園」を目指す母校OBチームは、地区予選で優勝。憧れの甲子園のグラウンドに足を踏み入れ、セカンドを守りました。電光掲示板に名前が表示され、ウグイス嬢に名前を呼ばれたときは、本当に嬉しかったです。
まずは、現場の各設備についてきちんと理解し、経験豊富な先輩方やグループ会社の方と対等に話ができるようになりたいと思います。計画から実施といった、最初から最後まで携わった業務がまだないので、そうした一連の流れを経験し、業務をやり遂げたいと思います。
こうして経験を重ね、将来的には、CASE※1やMaaS※2など、新しいモビリティ社会に適した高速道路サービスを提供できるよう、設備の面からできる環境整備に携わってみたいと思います。方針を決めたり、仕様を決めたり、やってみたいことは山ほどあります。今は、その土台づくりの時期。しっかり学びたいと思います。
※1 CASE:Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動化)、Shared&Service(シェアリング&サービス)、Electric(電動化))
※2 MaaS:Mobility as a Service(サービスとしての「移動」)
高速道路は“あるのがあたりまえ”だと思われがちですが、それを守り続けることは、決して簡単なことではありません。実際に、仕事をして感じたのは、本当に多くの社員やグループ会社、受注者さんたちの仕事の上に“あたりまえ”があるということ。それを支えることの使命感は非常に大きいと思います。
また、わたしたち施設系社員は、変革していく自動車社会と高速道路を新たな技術でつなぐ橋渡し的な存在だと思っています。“あたりまえを支える使命”と“未来の車社会に対応した道をつくっていくという夢”。興味のある方と一緒に、その使命を目標に向かってチャレンジしたいと思います。